フン・セン元首相、クメール・ルージュと結婚49周年を回顧

フン・セン元首相、クメール・ルージュと結婚49周年を回顧
2025年01月08日(本日)00時00分 公開
フン・セン元首相、クメール・ルージュと結婚49周年を回顧

<写真:Khmer Times>

 

カンボジア元首相で現上院議長のフン・セン氏は、妻ブン・ラニー氏との結婚49周年を迎えた1月5日、結婚当時の状況をSNSに公開したビデオで振り返った。

 

同氏はクメール・ルージュ政権下という過酷な時代に祝祭的な結婚式を挙げることが不可能であった状況を語り、その中でも夫婦が互いに支え合い、愛情を深めてきた歴史を共有した。

 

フン・セン氏とブン・ラニー氏が結婚したのは1976年1月5日で、当時のカンボジアはポル・ポト率いるクメール・ルージュ政権による過酷な支配下にあり、多くの人々が苦難を強いられていた。

 

夫妻の結婚式も例外ではなく、伝統的な儀式や親族の参加がない簡素な形で行われた。政権の厳格な管理下で、式に参加したのは政権関係者のみであり、祝いの衣装や音楽もなく、結婚後の新生活は政権が提供した簡素な住居で始まった。

 

フン・セン氏はビデオの中で「2026年には結婚50周年を迎える。長い年月にわたり困難な状況の中でも家族として支え合い、6人の子どもに恵まれた。これからも家族の歩みや子育てについて記録を残していく予定である」と語った。

 

クメール・ルージュ政権下では、多くの夫婦が政権の命令により強制的に結婚させられることがあり、伝統的な結婚文化が排除されていた。

 

フン・セン夫妻もこの時代に結婚したが、互いの愛情を深め、苦難を乗り越えながら家庭を築いていった。

 

夫妻はその後、6人の子どもを授かったが、次男フン・カムソット氏が生後間もなく亡くなるという悲劇にも見舞われた。

 

その困難な歴史を背景に、フン・セン氏とブン・ラニー氏の結婚生活は「最も厳しい時代にも愛が勝った」と評価されている。

 

ドキュメンテーションセンター・オブ・カンボジア(DC-Cam)の所長チャン・ユック氏は「真の愛の深さは困難な状況に直面した時にこそ明らかになる」と夫妻の絆を称賛した。

 

クメール・ルージュ政権下での結婚は多くの場合、自由意志ではなく政権の命令に基づいて行われた。政権崩壊後、一部の夫婦が離婚を選択した例も少なくなかった。

 

この歴史を振り返り、チャン氏は若い世代に対し「愛と自由意志に基づいて結婚できる現在、過去の歴史や伝統を忘れてはならない」と訴えている。

 

 

 

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