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<写真:Khmer Times>
プノンペン市当局はダウンペン地区において「歩行者専用道路プロジェクト」を1月末に開始する計画を発表した。
このプロジェクトは中国の旧正月に合わせて運用を開始する予定であるが、当初は完全な完成には至らない見込みである。
プノンペン市長のクオング・スレン氏によれば、このプロジェクトは地域住民や観光客に歩行者専用区域という概念を普及させる初期段階として位置づけられている。
プロジェクトの対象エリアは約57haに及び、カンボジア郵便局から王宮に至る川沿いの観光エリアを含む。
計画では特定の曜日と時間帯において、自転車やシクロを含むすべての車両の通行を禁止し、歩行者専用の空間を実現する予定である。
プノンペンは長年、歩行者環境の整備が不十分であり、安全で快適な歩道や歩行者専用ゾーン、さらに緑地の拡充が急務とされてきた。
本プロジェクトは、観光業や飲食業など多方面から期待されている「歩きやすい街づくり」を具体化する試みである。
プロジェクトの具体的な内容として、初期段階において以下のインフラ整備が実施される予定である。
- 歩道の整備
- 排水システムの改良
- 照明設備や案内サインの設置
- 監視カメラによる治安向上
さらに、プロジェクトは以下の3つのゾーンに分けて計画が進められる。
- フード&ショッピングエリア
カンボジア郵便局周辺の約3.3haを対象とし、飲食店や小売店が並ぶ観光客向けのエリアを設置する。
- エンターテインメントエリアストリート
106から184までの20haを対象に、文化イベントや娯楽施設を展開する予定である。
- レクリエーションスペースストリート
184からシアヌーク大通りまでの34haを対象とし、緑地や休憩スペースを整備する計画である。
交通規制は金曜から日曜の午後6時から11時まで実施され、この時間帯は歩行者専用エリアとなる。
また、公衆トイレや駐車場などの利便性を高める施設の整備も進められる予定である。
プロジェクトの成功には、交通規制の徹底と治安維持が重要であり、プノンペンでは既存の交通規制が軽視されることが多く、警察による取り締まり体制の強化が求められている。
また、観光資源の開発が進む中、地元住民との調和を図りつつ持続可能な都市計画を実現する必要がある。
さらに、2025年中頃から建設が予定されている「カンボジア・韓国友好橋」の計画区域が本プロジェクトエリアと重なるため、両計画を統合的に進めることが課題となる。
プノンペンの歩行者専用道路プロジェクトは、都市景観の向上と観光促進を目的とした重要な取り組みである。
ただし、インフラ整備だけではなく、規制の実効性や地域コミュニティとの連携がプロジェクト成功の鍵を握る。
これにより、プノンペンは観光客と住民双方にとって魅力的で持続可能な都市へと成長することが期待されている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。