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
<写真:Khmer Times>
カンボジアのフン・セン上院議長は2月11日、自身および家族を標的とした暗殺計画に関する音声記録を公開した。この計画は、カンダル州タクマウ市の自宅に対する無人機(ドローン)攻撃として準備されていたという。
フン・セン氏は「我々は首謀者が誰で、どこにいるのかを把握している。しかし、まずは暴力的な過激派を排除する必要がある」と述べている。
公開された音声記録には、2人の人物が農業用ではなく燃料を搭載したドローンを使用し、フン・セン氏の自宅を攻撃する計画について話し合う様子が収められていた。
フン・セン氏は「民主主義と人権を尊重すると主張する国々が、このような行為を支援し、容認するのか」と問いかけるとともに、各政党や政治家がこの事件を非難するのか、それとも沈黙を貫くのかを注視していると述べた。また、「私と家族を殺そうとする者は排除する」と強調した。
この暗殺計画の公表を受け、カンボジア軍および警察は一斉に非難の声明を発表した。カンボジア王国軍(RCAF)のヴォン・ピセン司令官は「この計画は国家指導者を暗殺し、カンボジアを混乱と戦争に引きずり込むことを目的としたテロ行為である」と強く非難し、国家警察のサー・テット長官も「国の安定を揺るがすテロ行為である」と指摘した。
カンボジア王立プノンペン大学の国際関係・公共政策研究所(IIRPP)のトン・メンデイヴィッド教授は「これらのグループは人権や民主主義の促進を名目に外国から支援を受けており、その活動はますます攻撃的になっている」と述べ、過激派グループが国内の平和と安全を脅かそうとしていると警告した。また、政府は無人機や人工知能(AI)を活用した攻撃に備え、テロ対策法の制定を急ぐべきであると主張した。
一方、カンボジア王立学士院(RAC)のヤン・ポウ事務局長は「今回の暗殺計画の発覚は、過激派勢力が政府の安定を揺るがそうとしている証左である」として、政府に対して厳格な法的措置を求めた。また「指導者への攻撃は国家の安定に対する直接的な脅威である」と述べ、徹底的な捜査の必要性を強調した。
今回の事件を受け、カンボジア政府は国内の安全保障を強化するための対応を加速させる見通しである。ドローンを含む新たな脅威への対策が急務となる中、政府は関連法の整備や監視体制の強化に向けた取り組みを進めていくとみられる。
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