日本のリアム海軍基地寄港、地域安全保障協力の象徴に

日本のリアム海軍基地寄港、地域安全保障協力の象徴に
2025年07月07日(月)00時00分 公開
日本のリアム海軍基地寄港、地域安全保障協力の象徴に

<写真:Khmer Times>

 

日本の海上自衛隊艦艇2隻が2025年4月19日、カンボジア南部のリアム海軍基地に寄港した。

 

これは同基地が近年、中国の支援によって改修された後、初めての外国艦艇の訪問であり、地域における安全保障協力の象徴的な動きとして注目を集めている。

 

寄港したのは掃海母艦「ぶんご」と掃海艦「えたじま」であり、両艦は4月22日まで滞在した。

 

この訪問は親善を目的とするもので、海上自衛隊横須賀地方総監部の西尾実総務部長は「重要な訪問である」とその意義を強調した。

 

リアム海軍基地の改修については、中国の軍事的関与に対する懸念が一部の国から表明されていたが、カンボジア政府は同基地があくまで自国の主権下にあることを明確にしている。

 

フン・マネット首相は「リアム基地は友好国すべてに開放されている」と述べ、透明性と中立性を強調した。

 

日本の艦艇訪問に続き、ベトナム人民海軍の艦艇も同基地に寄港しており、カンボジアが複数の友好国との海軍協力を推進していることが明らかとなった。

 

フン・マネット首相は将来的にロシア、インド、米国の艦艇も受け入れる意向を表明しており、カンボジアの多国間協調姿勢がうかがえる。

 

日本政府は4月の訪問を通じて、カンボジアとの防衛協力を一層強化する方針を明示している。

 

5月に実施されたフン・マネット首相の訪日に際して発表された日カンボジア共同声明においても、両国の安全保障分野における連携の深化が確認された。

 

中国による施設近代化に対しては、米国を含む一部の国が戦略的懸念を表明しているが、日本は地域の安定に向けた関与と能力構築支援を重視する姿勢を堅持している。

 

米インド太平洋軍司令官サミュエル・パパロ海軍大将も、カンボジアの主権とリアム基地の近代化に関する自主的判断を尊重する意向を示している。

 

 

 

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