外国投資への信頼が上昇、中国資本が投資を主導

外国投資への信頼が上昇、中国資本が投資を主導
2025年04月02日(昨日)00時00分 公開
外国投資への信頼が上昇、中国資本が投資を主導

<写真:Khmer Times>

 

カンボジア政府による積極的な投資促進政策を背景に、同国に対する外国投資家の信頼が着実に高まっている。カンボジア開発評議会(CDC)投資委員会事務局長のチア・ブティ氏が、2025年1月から3月期における投資動向を明らかにした。

 

同期間中、CDCは合計172件の投資案件を承認しており、そのうち約80%を中国系企業が占めた。これは中国からの旺盛な投資意欲が、カンボジア経済に対する期待の表れであるといえる。

 

承認された投資案件は、製造業、インフラ、農業、観光など多岐にわたっており、投資分野の多様化が着実に進展している。ブティ氏はこれについて「地域的および世界的な投資トレンドを反映するものであり、同時にカンボジア政府が推進してきた投資環境の改善努力の成果である」と述べている。

 

政府はまた、長期的な投資の成功に不可欠な平和と政治・経済の安定、さらにはビジネス環境の整備にも注力している。具体的には、高速道路、深水港、フナン・テチョ運河、国際空港、物流センターなどの大型インフラプロジェクトへの投資を加速しており「これらのインフラは地域間の接続性を高め、主要経済回廊における物流の効率性向上に資する」との認識を示した。

 

カンボジア商工会議所のリム・ヘン副会頭も、外国直接投資(FDI)の増加要因として、ASEAN域内における戦略的な地理的位置、安定した政治環境、迅速化された手続きおよび優遇政策を挙げ、政府の投資誘致の取り組みを高く評価している。

 

さらに、地域的な包括的経済連携(RCEP)や中国、韓国との自由貿易協定(FTA)、特恵貿易制度なども、カンボジアへの投資促進を後押ししている要因である。

 

2024年においては、CDCが特別経済区内外を合わせて計414件の投資案件を承認しており、総投資額は約69億ドルに達した。これは前年と比較して、件数で約54%、投資額で約40%の増加を記録している。

 

ブティ氏は最後に「カンボジアへの投資経験や成功事例を積極的に発信することが、さらなる投資呼び込みに資する」と述べ、特に中国企業に対して情報共有の重要性を強調した。

 

 

 

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