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<23日に開催されたシクロレースで、コントロールを取り戻そうとするドライバーの様子(KT/Khem Sovannaraより)>
23日、プノンペンで開催されたシクロレースには136人のシクロドライバーが参加した。シクロレースは伝統的な交通手段の促進とドライバーの生計の改善を目的とし開催された。
シクロ保護協会(Cyclo Conservation Association)により開催されたシクロレースの優勝者には賞金100ドル(約1万1000円)、準優勝には賞金80ドル(約8800円)、第3位には賞金60ドル(約6600円)が付与された。
シクロ保護協会責任者のIm Sambath氏によると、シクロドライバーの高齢化が進行し、シクロ自体が姿を消しつつあるという。
Sambath氏は「今回のレースにより、プノンペンでシクロに関する会話が促進されることも期待されている」と述べた。
カンボジア旅行代理店協会(CATA)のChhay Sivlin会長によると、23日に開催されたシクロレースは1993年と1995年につづき3回目だったという。
同会長は、シクロと観光事業を促進するため、カンボジア旅行代理店協会もレースを開催したシクロ保護協会に協力したという。
Sivlin会長は「旅行代理店がシクロに乗って街を案内するガイドブックを制作することだけでなく、観光客に対しシクロがクメール民族の伝統的な乗り物だ」と述べた。
Thong Khuon観光大臣によると、シクロレースはシクロに対する国民の関心を向上させることも期待されていたという。
Khuon観光大臣は「プノンペン市内を観光する際の交通手段として観光客を魅了できるよう準備を進めている」と述べた。
プノンペンのKhuong Sreng知事によると、シクロはフランス統治時代から存在していたという。しかし、バイクの台頭により、シクロの人気は落ち続けている。
同知事は、2018年、シクロの人気低下に伴いドライバーの生活水準低下を改善するため、政府がシクロドライバーのための基金を設立したと述べた。
<プノンペンで開催されたシクロレースには136人のドライバーが参加した(KT/ Khem Sovannaraより)>
同知事によると、シクロドライバーのための基金はフンセン首相が名誉会長となり、2018年1月に設立され、現在は320人のドライバーが登録しているという。
同知事は「昔、シクロは人気を集めたが、バイクの台頭によりシクロは姿を消しつつある。シクロの人気が低下することはシクロドライバーの収入にも影響し、クメール民族伝統的な乗り物を失うことにも繋がる」と述べた。
シクロドライバーのSoum Sernさん(50)はシクロレースが開催されることに喜びを隠せないという。
Soum Sernさんはシクロドライバーとして20年以上働いており、最近の客はほとんど近くの市場などに向かう地元住民や観光客だという。
Sernさんは「現在、多くのトゥクトゥクやインド発祥の三輪タクシーがありシクロは好まれていない。シクロの利用者の多くは近くの市場へ向かう地元住民や観光客だけだ」と語った。
シクロレースを観戦していたChan Narongさんは、レースが面白いと思い、娘を連れて観戦しに来たと話す。
Narongさんは「よくバイクや車、陸上のレースは観戦する。今回は初めてシクロレースを観戦した。娘にも人力で動かすクメール民族の乗り物を知ってほしい。ドライバーが全力でシクロを運転している姿を見るのは興味深い」と続けた。
出典:KHMER TIMES
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