カンボジア:パンデミックや外部要因の影響も債務不履行リスクは低い

カンボジア:パンデミックや外部要因の影響も債務不履行リスクは低い
2023年03月14日 11時16分 公開
カンボジア:パンデミックや外部要因の影響も債務不履行リスクは低い

<写真:Khmer Times>

 

カンボジアの公的債務は、同国経済がパンデミックやその他の外部要因の影響を受けているにも関わらず、苦境に陥るリスクは低く、制御可能であると評価されている。

 

クメールタイムズ(電子版)が報じた。

 

経済財政省が発表した公的債務統計報告書によると、2022年末時点で旧債務を含めたカンボジア政府の公的債務総額は99億9000万ドル(約1兆3356億円)で、そのうち99.82%にあたる99億7000万ドル(約1兆3329億円)が二国間開発パートナーや多国間開発パートナーからの公的対外債務、残りの1751万ドル(約23億4085万円)が国内債務である。

 

カンボジアは中国から40億100万ドル(約5349億369万円)、日本から10億7700万ドル(約1439億9328万円)、韓国から4億8200万ドル(約644億4267万円)、フランスから4億7300万ドル(約632億3939万円)、タイから2800万ドル(約37億4356万円)の借入に署名している。

 

また、多国間機関からの融資については、アジア開発銀行から20億5000万ドル(約2740億9525万円円)、世界銀行から9億3300万ドル(約1247億6496万円)、国際農業開発基金から1億2900万ドル(約172億5046万円)、欧州投資銀行から8400万ドル(約112億3286万円)、OPEC国際開発基金から200万ドル(約2億6745万円)、北欧開発基金から790万ドル(約10億5642万円)、アジアインフラ投資銀行から660万ドル(約8億8252万円)の借入がある。

 

全ての融資は平均約41%の助成金要素を持つ譲許的融資であり、長期的かつ持続可能な経済成長と生産性の向上を支える優先的な公共投資プロジェクトへの資金提供を目的としているという。

 

同報告書によると、カンボジアはパンデミックやその他の外部要因の影響を受けているが、同国の公的債務の状況は引き続き「持続可能」であり、債務苦に陥る可能性が「低リスク」である。

 

2022年の主要な債務指標は全て閾値を大きく下回っており、公的債務および公的保証付き対外債務の対GDP比は、基準値の40%に対して24.9%となっている。

 

Aun Pornmoniroth経済財務大臣によると、カンボジアが持続可能な公的債務を維持しているのは一連の研ぎ澄まされた改革によって強力な公的債務システムを構築しているからである。

 

また、同氏は報告書で「持続可能で効率的な公的債務管理は、過去20年間にわたる誇り高い経済成長の達成に大きく貢献するとともに、同国が優先部門の資金需要を満たすためにより多くの譲許的信用の動員を可能にした」と述べた。

 

カンボジア政府は2022年に開発パートナーへ4億6400万ドル(約620億5258万円)の債務元利未払い金を支払っている。

 

昨年10月に発行を開始した国債による調達は1700万ドル(約22億7355万円)程度であったが、今年は債券から2億ドル(約267億4680万円)を調達して直接的な収入を獲得し、債務管理および国家予算の投資効率、持続可能性を確保するという。

 

 

 

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