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<写真:Khmer Times>
カンボジアの関税消費税総局(GDCE)によると、同国の主要輸出品目である衣服・履物・旅行用品(GFT)輸出は、今年1月~7月に前年同期比20.44%の減少を示した。
今年7ヶ月間の輸出総額は62億7000万ドル(約9124億8250万円)であり、前年同期の78億9000万ドル(約1兆1485億円)から大きく落ち込みを見せた。
専門家によると、この背景にはロシア・ウクライナ戦争の長期化や米国による一般特恵関税制度(GSP)の非更新、欧州連合のEBA(Everything But Arms)協定の一部停止といった様々な要因がある。
ニット製品の輸出は7月までに前年同期比22.8%減の30億6000万ドル(約4453億2640万円)、ニット以外の衣料品は14.7%減の14億ドル(約2037億4410万円)、旅行用品は18.3%減の10億ドル(約1455億3150万円)、履物は22.7%減の8億846万ドル(約1176億5960万円)となっている。
Asian Vision Institute(AVI)のChheang Vannarith所長は、GFT部門が直面している現状は世界経済の動向が大きく影響しており、カンボジアと中国の自由貿易協定(CCFTA)が同部門にとって大きな恩恵をもたらす可能性は低いとの見解を示した。
一方、カンボジア王立アカデミーのシニアエコノミストで中国研究所所長のKy Sereyvath氏は、世界的な景気減速がカンボジアのGFT輸出低迷の主な原因であるとしており、GSPの非更新やEBAの一部停止後も、カンボジアのGFT輸出は2019年〜2022年までの間に増加していると指摘する。
カンボジア政府は今年3月から工場の閉鎖や人員削減によって失業した労働者を対象に毎月70ドル(約1万200円)の経済支援を提供しており、そのうち30ドル(約4370円)は工場主、残りは政府から支払われている。
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