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<写真:Khmer Times>
カンボジアのフナン・テチョ運河(FTC)プロジェクトは、国内の物流、交通、経済全体に大きな影響を与えることが期待されており、特に不動産市場においても、その影響が大きいと予測されている。
プノンペンに拠点を置く不動産コンサルティング会社CBREカンボジアが発表した報告書「CBRE の観点 –フナン・テチョ運河が不動産業界にもたらす意味」によると、運河の完成によって産業用不動産、住宅、ホスピタリティプロジェクトなど、様々な不動産開発が促進される。
FTCプロジェクトは、単なる巨大インフラプロジェクトにとどまらず、カンボジア経済に広範な影響を与える「画期的な成果」であると評価されている。
FCTはメコン川に位置するプノンペン自治港(PPAP)と、カンボジア南部のタイランド湾沿いにあるシアヌークビル自治港(PAS)を結ぶ全長180kmの運河で、2028年の完成が予定されている。
CBREの報告書によると、FTCはカンボジアの経済的自立を高め、地域の連携を強化する役割を果たすことになる。
特に、カンボジアからベトナム経由で輸出入される貨物量が約70%削減される見込みであり、これは同国の物流経路において重要な変化をもたらすことが予想される。
また、カンボジア政府によると、FCTは20%〜31%の経済収益率(ERR)をもたらす見込みである。
同報告書はさらに、運河周辺の工業用不動産の開発が加速する可能性が高いと予測しており、プノンペンの産業開発と不動産市場は、現在までの西部から南部や南東部へとシフトし、主要な貿易拠点に近い地域が新たな発展の中心となる可能性が高い。
さらに農業ビジネスや観光業にも波及効果をもたらすと予想されており、特にプランテーション農業や家畜飼育、農産物加工業が市場アクセスの向上やサプライチェーンの効率化の恩恵を受けるとされている。
また、運河沿いの地域では、特別経済区(SEZ)、製造拠点、倉庫、物流センターの開発機会が生まれるとされ、先進的な交通インフラを活用して運営される見込みである。
最終的にFTCプロジェクトは、住民や企業の増加を支えるため、運河周辺での新たな住宅及び商業用不動産プロジェクトの開発を促進する見込みであり、観光及びホスピタリティ分野においても、商業旅行者や国内旅行者の増加が見込まれ、それに伴う不動産開発が進むことが予測される。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。