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<写真:Khmer Times>
カンボジアは2030年までに世界最大のカシューナッツ生産国および輸出国になることを目指し、国家規模での取り組みを加速している。
同国は現在、世界第2位のカシューナッツ生産量を誇り、インドを上回り、コートジボワールに次ぐ地位を確立しており、専門家によると、2030年までにトップに立つ可能性が極めて高い。
2024年時点で、カンボジアのカシューナッツ栽培面積は58万haを超え、1haあたり平均1.5トンの収穫量を記録している。1月から10月までの間に、同国は約84万トンのカシューナッツを生産し、前年同期比26%増加した。
これにより、カンボジアは世界第2位のカシューナッツ輸出国となった。
政府は「国家カシューナッツ政策2022-2027」を策定し、生産量の向上、加工産業の拡大、市場競争力の強化を目指しており、この政策の一環として、2027年までに加工による付加価値を25%向上させる目標が掲げられている。
また、カンボジア全体のカシューナッツ産業の国際的地位を強化するため、二国間および多国間自由貿易協定の活用が進められている。
プノンペン政府は主要なカシューナッツ産地であるコンポントム州に、500ha以上の土地を利用した「カシューナッツ産業特区」を設立する計画を承認した。
この特区は国際市場の需要に応える加工施設を整備することを目的としており、地域住民に年間を通じた雇用機会を提供することが期待されている。
また、日本や韓国、中国などの企業もカシューナッツ加工施設への投資を検討しており、2025年には加工能力がさらに向上する見込みである。特に、中国海南省向けの輸出を目的とした新工場の建設が進められており、年間40トンのカシューナッツ加工が予定されている。
カンボジアカシューナッツ協会(CAC)によれば、気候変動や加工施設の不足が課題として挙げられるが、農業技術の向上や国内外からの投資によって解決が図られている。
専門家によると、2030年の目標達成には正確なデータ収集と迅速な政策実行が不可欠である。
一方で、カシューナッツ産業は地域経済の多様化と農家の収入向上に寄与しており、カンボジアの経済成長を支える重要な柱となっている。
同国は持続可能な農業と付加価値加工の推進により、「カシューナッツの王国」としての地位を確立する可能性が高い。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。