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<写真:khmertimeskh.com>
2026年1月、米国は引き続きカンボジア最大の輸出市場であり、同国から米国への輸出額は12億8000万ドルに達した。
カンボジア関税消費税総局(GDCE)が発表した最新データによれば、両国間の総貿易額は13億2000万ドルとなり、前年同月比で48%増加した。
対米輸出は前年同月比47.6%増、米国からの輸入は3884万ドルで63.5%増となった。
米国は依然としてカンボジアにとって最大の輸出先であり、これにベトナム、日本、中国、カナダが続いている。
世界経済の不確実性やサプライチェーンの再編が進む中でも、輸出主導型の製造業が高い回復力を維持していることが、今回の力強い伸びの背景にある。
対米輸出の中心は衣料品、履物、旅行用品、その他の製造品であり、安定した個人消費需要の恩恵を受けている。
これらの分野は雇用の創出、外貨獲得、経済成長の面で重要な役割を担っている。
貿易アナリストは、今回の統計がカンボジアにとって米国市場の戦略的重要性を改めて示すものであると指摘している。
輸出企業は厳しい国際貿易環境の中で競争力を維持しつつ、製品の多様化を図っている。
在カンボジア米国商工会議所副会頭のアンソニー・ガリアーノ氏は、現在の好調な動きを両国の「共生的な貿易関係」の成果であると評価している。
同氏によれば、堅調な米国経済が主要な原動力である。2025年第3四半期の米国実質GDPは約30.6兆ドルに達し、年率換算で4.4%の成長を記録した。
第2四半期の3.8%成長に続く力強い拡大である。
2025年の米国小売売上高は前年比3.7%増の約5.45兆ドルに達した。そのうち衣料品部門は約3%、旅行用品は約8%の伸びを示した。
世界最大の消費市場かつ経済規模を誇る米国に輸出の約45%を集中させているカンボジアは、この需要拡大の恩恵を受けているのである。
さらに、カンボジアの競争優位も輸出拡大を後押ししている。
優遇関税や価格競争力が輸出企業を支えており、衣料品に約32%の実効関税が課されている中国などの競合国と比べて有利な立場にある。
加えて、ゴムタイヤや農産品などへの輸出多角化、政府による生産性向上や物流改善、国際基準への適合強化策が進められており、好条件が重なっている状況である。
もっとも、単一市場への高い依存は構造的リスクも伴う。対米依存は懸念材料であるが、米国市場の規模、需要、成長力を踏まえれば大きな利益をもたらしてきたことも事実である。
2020年の一般特恵関税制度(GSP)失効や、2025年の一部製品に対する関税引き上げとその後の引き下げといった政策変更を経ても、二国間貿易は拡大を続けてきた。
短期的には、米国がカンボジアにとって最も重要な輸出市場であり続ける見通しである。
今後、低付加価値製造への依存が縮小し、より高度な技能を要する製造業が発展すれば、新製品や新市場へのアクセス拡大が期待される。
一方で、対タイ貿易は減少傾向を示している。2026年1月のタイからの輸入額は1億5100万ドル超で、前年同月の2億9700万ドルから49.3%の大幅減となった。
タイ向け輸出も5800万ドル超と19.6%減少し、総貿易額は2億900万ドル超で前年同月比43.5%減となった。
2025年通年のカンボジア・タイ間貿易総額は36億ドル超で、前年比14.9%減であった。
カンボジアの対タイ輸出は7億3200万ドル超で14.1%減、タイの対カンボジア輸出は29億ドル超で15%減少した。
2025年7月20日に国境を巡る緊張が発生したことを受け、カンボジア政府はタイからの一部製品の輸入を禁止した。
対象品目には野菜や果物のほか、ガソリン、ディーゼル、液化石油ガス、液化天然ガス、重油、ジェット燃料などの燃料・石油製品が含まれる。
一方で、その他の品目は輸入制限の対象外である。
このように、カンボジアの貿易は米国向け輸出の拡大という明るい材料と、近隣国タイとの貿易縮小という課題の双方を抱えている。
世界経済の不確実性や地政学的緊張が続く中で、市場多角化と産業高度化が今後の持続的成長の鍵となる。
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