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<写真:Khmer Times>
8月5日にフン・マネット首相の下で開始された17億ドル規模のメガプロジェクト「フナン・テチョ運河(FTC)」の建設が進んでいる。
このプロジェクトは、カンボジア政府が推進するインフラ整備と経済発展計画の一環であり、4年間の工期を通じて水管理や都市成長の課題を解決し、地域の持続可能な発展に貢献することを目指している。
フン・マネット首相は11月23日に「FTCプロジェクトは順調に進み、万が一のための代替案も用意されている」と述べた。
スン・チャントール副首相兼カンボジア開発評議会(CDC)第一副議長も、本プロジェクトが予定通り、または早期に完成することを強調した。
さらに12月16日、チャントール氏は国際金融公社(IFC)と協議を行い、プロジェクトへの財政支援を求めた。
IFCや世界銀行の代表者もこの運河が物流や再生可能エネルギーの発展に寄与するとして、輸送ネットワークの強化に期待を示した。
公共事業・運輸省(MPWT)によれば、FTCプロジェクト第1フェーズの進捗は12月17日時点で境界線画定作業が76%完了している。
142地点中108地点で具体的な進展が確認されており、土地への影響評価も進められている。
この運河計画はカンボジアの観光業や貿易の効率化に大きく寄与すると期待されている。
カンボジア中国商工会(CCCA)のロール・ヴィチェット副会長は、2029年に予定される後発開発途上国(LDC)卒業に備え、空港や港湾、高速道路、鉄道といった基幹インフラ整備が急務であると強調した。
FTC運河は輸送コスト削減と物流効率向上の「歴史的な取り組み」であり、経済発展を後押しする重要な要素とされている。
ケップ州のブン・ヤウン副知事は、同州が運河の海への出口として重要な役割を果たすことを述べ、出入口の約400m拡大を計画しているとした。
この計画により、観光や投資の可能性が一層高まると見込まれ、運河完成後には経済成長や観光促進の新たな機会が生まれると期待されている。
運河の全長は180kmで、上流幅100m、下流幅80m、深さ5.4mに設計されている。
また、海水のメコン川侵入を防ぐために3つのダムが設置される予定である。
さらに、運河沿いには208kmにわたる道路と11の橋が建設され、約160万人の市民に直接的な影響を与えることが見込まれている。
FTC運河はタケオ運河やメコン川と接続し、コートム郡のバサック川を経てケップ州に至る。この運河はカンダール州、タケオ州、カンポット州を含む複数の州を結び、海上輸送を大幅に促進することが期待されている。
このプロジェクトは、農業生産性の向上、水管理の改善、輸送効率の向上を通じて、カンボジアの現代的インフラ整備における重要な一歩となる。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。