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<写真:Khmer Times>
タイで働いていたカンボジア人労働者の大量帰国が始まり、カンボジア西部バッタンバン州のバーンレアム国際国境検問所を通じて、7月28日だけで10万人以上が帰国した。
帰国の背景には、タイ国内での差別や暴力に対する恐怖があるとされ、今後も帰国者の増加が見込まれている。
バッタンバン州のソク・ルー知事によれば、帰国者数は急増しており、27日には3万5000人が国境を越えたという。
国境地帯では、地方行政機関と関連機関が連携して支援体制を構築し、食料や飲料水の配布、安全な移動手段の確保にあたっている。
政府は、バッタンバン州、パイリン州、バンテイメンチェイ州など国境を接する各州に対し、帰国者支援を強化するよう指示を出している。
また、労働・職業訓練省(MLVT)も、帰国者への職業訓練や雇用情報の提供に本格的に着手しており、再就職支援の体制整備を急いでいる。
帰国する労働者の多くは、家族とともに身の回りの荷物を抱えて移動しており、特に農村部では人口の急増による社会経済的な圧力が顕在化しつつある。
これらの地域では、雇用の受け皿やインフラの整備が追いついておらず、今後の持続的な対応が課題となっている。
一部の帰国者はSNS上で、タイ滞在中に受けた差別、嫌がらせ、さらには暴力の被害を訴えており、この問題が帰国の動機の一端をなしている。
こうした声を受けて、政府には雇用創出、国内産業の強化、社会保障制度の拡充など、多面的かつ迅速な対応が求められている。
MLVTの関係者によると、29日午後3時時点での帰国者数は12万人近くに達しており、今後も増加傾向が続くと予測されている。
政府は、帰国希望者への継続的な支援とともに、労働市場への円滑な再統合に向けた施策を進める方針である。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。