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<写真:khmertimeskh.com>
タイとカンボジア間の軍事的緊張が高まる中、タイを経由してカンボジアに向かう航空旅客に対する入国審査が厳格化されている。
カンボジア民間航空事務局によれば、タイ当局はバンコク空港などにおいて乗り継ぎ客を対象に、滞在資金の証明や宿泊先情報の提示といった詳細な確認を実施しており、従来よりも厳しい対応が取られている。
フランス駐在カンボジア大使のルイ・ダヴィッド氏は、欧州発カンボジア行きの旅行者の一部が、バンコク空港において過度な尋問を受けたり、不当な疑念を抱かせる対応を受けたりしていると報告した上で、タイ経由の渡航を避けるように呼びかけている。
また、同空港において預け荷物の紛失も複数確認されているとされ、渡航者への注意喚起が強まっている。
これに対し、カンボジア側もタイからの渡航者に対する入国審査を強化しているものの、すべての旅客が対象ではないとして、限定的な措置であることを強調している。
両国は現在、事実上の軍事衝突状態にあり、安全保障上の観点から相互に警戒を強める状況が続いている。
タイ政府は、カンボジア側が傭兵を軍事行動に投入しているとの疑いを表明しているが、これに対しカンボジア政府は関与を否定している。
こうした中、カンボジア民間航空事務局の報道官は「現在の措置は必要なものであり、旅行者は各国の入国要件を事前に確認し、必要な書類を準備するべきである」と述べ、個人の対応力を求めている。
陸路国境においては緊張が続く一方で、航空路線はおおむね通常通りの運航が維持されている。
2025年半ば時点で、プノンペン—バンコク間では週78便、シェムリアップ—バンコク間では週38便が運航されており、航空輸送網そのものは大きな影響を受けていない状況である。
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