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<写真:khmertimeskh.com>
カンボジアとの国境閉鎖が年末まで続いた場合、タイ経済において約30億ドルに及ぶ損失が発生する可能性があると、タイ経済界が警鐘を鳴らしている。
タイ北西部に位置するオースマック国際国境検問所は、6月初旬より閉鎖されており、その影響により月間約4億6000万ドルに相当する輸出入取引が停止している。
これにより、双方向の貿易および人の往来が著しく阻害されている。
タイ商工会議所およびタイ・カンボジアビジネス協議会はこの状況を受け、政府に対して減税措置やソフトローンの導入といった緊急的な経済対策を求めた。
政府関係者によれば、外務大臣のシハサック・プアンゲッカオ氏は経済界の代表者と協議を行い、カンボジア政府に対して武装解除、地雷除去、ならびに詐欺組織の摘発を求める方針を堅持する意向を示した。
一方で、国境閉鎖が長期化することによる経済的影響の拡大に強い懸念を表明している。
他方、カンボジア側でも被害は深刻である。特にポイペトを含む国境地域では貿易量が減少し、輸送コストが上昇している。
これにより、輸出業者はベトナム経由の輸送ルートへと切り替えるなど、事業の見直しを迫られている状況にある。
インド系企業団体IBCCの理事であるニラジ・グプタ氏は「この損失はタイ一国の問題にとどまらず、地域経済全体に対する警告である」と指摘し、カンボジアとタイの経済的相互依存の深さを強調した上で「安全保障と経済の両立を図るための実務的な解決策が不可欠である」と述べた。
ASEAN域内で経済回復が進展する中、両国政府による柔軟かつ迅速な対応が、地域の安定と持続的成長に向けた鍵を握ることは間違いない。
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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。
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