タイ国境における有毒煙の影響、人道・環境危機に発展

タイ国境における有毒煙の影響、人道・環境危機に発展
2026年01月07日(本日)00時00分 公開
タイ国境における有毒煙の影響、人道・環境危機に発展

<写真:khmertimeskh.com>

 

カンボジアの市民社会団体は、タイとの国境地帯で発生した軍事衝突により、有毒煙や化学物質による人道的・環境的危機が深刻化しているとして、国際社会に対し強い警鐘を鳴らしている。

 

2025年7月から9月にかけて実施された現地調査によれば、プレアヴィヒア州およびウドーミアンチェイ州にまたがる国境沿いのダンレック山脈地域に位置する121の村が被害を受け、そのうち27村では甚大な被害が確認された。

 

タイ側は、白リン弾を含む化学物質の使用を認めつつも、民間人を標的としたものではないと主張している。

 

しかしながら、こうした行為はジュネーブ議定書をはじめとする国際法に違反する可能性があると指摘されている。

 

カンボジア人権行動連合(CHRA)のロス・ソタ事務局長は「タイ軍の行動は人権および環境安全保障に対する重大な侵害であり、カンボジアのみならず東南アジア地域全体の安全を脅かすものである」と非難し、ASEANおよび国際社会に対して責任の所在追及と連携した対応を求めた。

 

被害は生活の基盤にも及び、水源からは高pH値およびアルミニウム濃度の上昇が検出され、健康への影響が懸念されている。

 

空気中にも有害物質が確認されており、住民からは煙による頭痛や呼吸困難などの症状が多数報告されている。

 

農業分野への影響も深刻で、作物、果樹、家畜への被害が相次ぎ、多くの農民が収穫作業を見合わせている状況にある。

 

また、人道的被害として、2026年1月1日時点で約41万人が避難生活を余儀なくされており、そのうち約18万6000人が161カ所の避難所に滞在している。

 

ピーク時には避難者数が64万9000人に達していたが、依然として多くの住民が帰還できずにいる。

 

内務省の発表によれば、2025年12月7日以降、民間人の死者は32人、負傷者は94人に達し、住宅、学校、医療施設、政府機関、インフラ設備などにも多数の被害が報告されている。

 

今回の事態は、トンレサップ湖やメコン川流域の広範な生態系にも悪影響を及ぼす恐れがあるとされており、今後の対応はカンボジア国内のみならず、地域全体の課題として捉えられる必要がある。

 

 

 

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