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3日、カンボジア政府がラタナキリ州Lumphat地区とモンドルキリ州Koh Nhek地区などから分割して新しい州をつくると発表した。これに対し近隣住民は、野生動物のすみかを破壊することになるのではないかという懸念を示している。
3日、Cambodia Indigenous People Alliance(CIPA)のYun Lorang代表によると、新たな州誕生のために分割されることになる2つの地区の近隣住民が同代表に懸念を伝えているという。
同代表は「政府に新たな州設立計画を取りやめるように要請している住民や、政府に州設立による野生動物への影響について事前に調査を行うべきだと主張する住民が多い」と語った。
Lorang代表は、近隣住民は新たな州を作ることで両地区内の野生動物のすみかである、Prey Pok野生動物保護区、Lumphat野生動物保護区、Phnom Prech野生動物保護区に悪影響が出ると懸念を示していると述べている。
また、住民は他の州から自分たちのコミュニティに知らない人々が移り住んでくることも心配しているという。
Lorang代表は「政府の決定には反対ではない。ただ、政府にはしっかりと調査を行ってもらい、詳細を説明してほしい」と語った。
分割される地区のほとんどの住民は元々KreungやTumpuon、Kroalなどの小さな民族グループに属して生活していたという。
金曜日の書簡で、Sar Kheng内務大臣は政府に、国民のために各行政当局の管理効率、街の治安、秩序、ローカル企業の発展、公共サービスの向上させるように要請した。
Kheng内務大臣は、技術職の職員を関係機関に派遣して特定の地域で調査を行い、その後フン・セン首相と協議すると述べた。
また、同大臣は2019年1月までに調査を終えたいとし「州を誕生させるまでの猶予期間を求める理由は、来たる選挙の際に、政府が首都プノンペンやその他地方において議席数を調整するためだ」と続けた。
3日、住民の権利を主張する活動家のMoeun Vuthy氏は、新たな州を誕生させることで、野生動物に悪影響があるだけでなく、天然資源にも影響があり、結果的に人間の暮らしにも関わってくることにもなるだろうと述べた。
同氏は「住民の反発を抑えるために、政府は調査を行い、住民と話し合うべきだ。少数民族のコミュニティが政府に認識されていないことが心配だ」と語った。
内務省広報担当のKhieu Sopheak氏は、住民からの調査の要請に同意を示し「今回州が新たにできることはフン・セン首相には既に告げたが、まだ話し合いや協議は行っていない。調査で新たな州をつくることで国民の大半が恩恵を受けられると分かれば、我々は計画を進める」と語った。
また、同広報担当は「調査を行い、住民と詳しく話し合いを行うつもりだ」と続けた。
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