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<プノンペン自治港で荷揚げされるコンテナ(写真提供:Pha Lina)>
公共事業運輸省によると、プノンペン西部に画期的な貿易物流センターを建設する計画の査定がまもなく開始されるという。
最近、韓国ソウルで開催された第6回アセアン・コネクティビティ・フォーラムの中で公共事業運輸省のChhieng Pich省長は「プノンペン複合物流施設」の当初の実現可能分析では、アジア開発銀行(=ADB)の支援のもと来年早期から建設が開始されることになっていると述べた。
「プノンペン複合物流施設」は、カンボジアの貿易部門の機能をインバウンドとアウトバウンドの貨物輸送を簡易化させる長期間の地域物流ソリューションに機能転換させ、域内貿易での競争力を強化させることができる。
同省長によると、貿易物流センター建設計画は、プノンペンでのトラックによる交通渋滞の緩和、より環境に優しい貨物輸送の発展に繋がり、アセアンにおける域内貿易のハブとしての地位を確立することになるという。
「カンボジアに投資をするとなったら、カンボジアで生活する1500万人だけでなく、アセアン域内で生活する6億人以上の人々に投資をすることになる」と同省長は述べた。
戦略的立地
「プノンペン複合物流施設」は、プノンペン国際空港のちょうど西側にあたるSangkat Samraong Kraom区内の98ヘクタールの土地に建設される予定だ。
貿易物流センターの建設地はシアヌークビル州自治港とタイとの国境に敷かれたポイペト鉄道の間なので戦略的に重要だという。
2014年に世界銀行が発表した報告では、カンボジアの脆弱な物流インフラは長い間、貿易部門の足枷となっており、カンボジアの輸出コストは近隣諸国よりも30%高かった。
2016年、国際協力機構の推定によると、カンボジアは輸出業者に20フィートのコンテナ1個につき540ドル(約6万円)を支払っているのに対し、タイでは200ドル(約2万円)、ベトナムでは250ドル(約2万8000円)しか払っていないという。
現在、カンボジアの貨物輸送は国内に20拠点あるドライ・ポートで行われているが、輸出入の手続きが煩雑で時間がかかる。
カンボジア貨物輸送業者協会のSin Chanthy会長は、「プノンペン複合物流施設」によってカンボジアの競争力が向上する見込みだという楽観的意見を示した。
「カンボジアの物流施設が離れたままであれば、輸出コストは高い状態が続き、時間もかかる」と同会長は述べた。
また、「物流施設が1箇所に集まった大きな物流地域があれば、コストや時間を抑えることができ、煩雑な手続きを避けることができる」と続けた。
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