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<世界銀行によると、カンボジア経済は貿易面に懸念があり、昨年の7.5%より少ない7%の成長が見込まれているという(KT/Tep Sonyより)>
世界銀行が公開した調査報告書によると、カンボジア経済は好調に成長しているが、国外需要の縮小により、昨年よりは成長率が伸び悩むという。
世界銀行は東アジア・太平洋経済報告書(East Asia Pacific Economic Update)によると、2018年の成長率は7.5%だったのに対し、2019年の成長率は7%に落ち込むと予想されているという。低迷の原因は、エネルギーに対する高い関税や高い物流コスト、能力が十分でない人的資源だという。
今後の長期的な見通しとしては、国内投資の促進や海外からの直接投資(FDI)をどれだけ誘致するかによって変わるだろうとも述べられている。
エネルギーに対する関税の低下や安い物流、能力のある人的資源、サプライチェーンの改善は競争を残すために不可欠だ。
世界銀行カンボジア支店のシニアエコノミストのLy Sodeth氏は24日にプノンペンで行われた記者会見で「2019年は世界的に貿易が減少する。2018年、カンボジア政府は財政拡大を行ったが、2019年は財政再建を行う。これらの要因により、2019年のカンボジアの経済成長は2018年よりも低迷する」と語った。
<世界銀行によると、武器以外すべて(EBA)制度のもと、EUがカンボジアの特恵関税見直し手続きを開始したこともカンボジアの経済成長が低迷する原因だと予想されている(KT/Tep Sony)より>
2019年2月、EUは「武器以外すべて(EBA)」制度のもと、特恵関税見直し手続きを開始した。カンボジアにとってEUは3番目に重要な輸出先で、衣類、履物、自転車などを輸出してきた。
報告には「カンボジアに対し免税や特恵関税を適応させるEBA制度を失ったことにより、輸出の縮小が予想されている」と述べられている。
報告書は中国との関係についても言及しており「カンボジアは中国からの資金に依存しており、中国経済が急激に低迷している影響を受ける可能性もある」と書かれている。
同会見で世界銀行東アジア・太平洋地域責任者のAndrew D. Mason氏は、今後数年間、カンボジアは高い成長率を保ち続ける必要があると語った。
「カンボジアにとって、世界市場で競争力を強化し将来も高い成長率を維持するには、先を見据えることが重要だ。そのためには、開業資金の減少、投資環境の改善はもちろん、能力の人的資源の強化が重要だ」と同氏は話した。
「短期的に見ると、カンボジアの経済成長の低迷は大きな問題ではない。カンボジアは重要な試練に直面しており、経済状況の改善や能力の高い人材育成の強化はカンボジアが上位中所得国になるために必要だ」と続けた。
出典:KHMER TIMES
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