14日、保健省はプノンペンTuol Kork地区にあるVictoria病院に閉鎖命令を下した。同病院は患者を家族が治療費を支払えなかったために監禁していた疑いが持たれている。
書簡の中では、Mam Bunheng保健大臣は、14日にVictoria病院は保健省などが定めた規則を遵守しなかったため閉鎖されたと述べた。同病院は患者への対応で問題があったとみられている。
12日、Mouy Heangさんは子宮筋腫であることが判明したため、同病院に入院した。医師はHeangさんの家族にHeangさんは一刻も早く手術を受けるべきだと述べたという。
12日朝、Heangさんは手術室に運ばれ治療を受けた。
13日夜、Heangさんの家族は手術費用として2000ドル(約22万円)を請求されたが、家族全員の持ち合わせは600ドル(約6万6000円)しかなく、残り1400ドル(約15万円)は分割払いで支払うことになったという。
Heangさんの姉は13日にFacebookライブで「妹の正式な手術費用は4000ドル(約44万円)だったが、請求額は半額の2000ドル(約22万円)だった。私たちは現在600ドル(約6万6000円)しか支払えないので、残りの請求額は分割払いで支払いたいと伝えたものの、病院側は私たちの要求を飲んでくれなかった」と語った。
「病院側は地方当局が強制捜査を行うまでのあいだ妹を病院に2時間の間病院内に閉じ込めていた」と続けた。
Boeng Kak Pi自治体警察のKan Kunteth長官によると、現在、医師のSieng Sokun氏と看護師8人が今回の監禁事件に関して事情聴取を受けているという。
同長官は「警察は患者の家族が手術費用を支払えなかったことで患者を監禁していたとみられる医師と看護婦に事情聴取を行った。今も捜査を行なっている最中だ」と述べた。
14日、プノンペン市役所保健部門のNgy Mean Heng代表と保健省広報担当のOr Vandin氏は今回の事件に関してコメントを控えた。
14日、Vandin氏はFacebookライブで、カンボジア国内には公認の病院が118施設、ヘルスセンターが1207施設、ヘルスポストが117施設あると話した。ヘルスポストのほとんどは自宅近くに病院がない国民の元へ駆けつけ、治療を行なってくれるというが、ヘルスポストでは人手不足が問題になっているという。
Vandin氏は、保健省は治療を必要としていても近くに病院のない国民のために交通手段を模索していると述べた。
「医療業界は人手不足に見舞われており、また予算も限られているため地方に病院を建設することは容易ではない。現在、保健省は医療技術サービスの質向上に注力している」と続けた。
ヘルスセンターでは最多で患者の85%が自宅から最寄りのヘルスポストには行かずに、ヘルスセンターを選んでいるという。
「保健省は、国民が最寄りのヘルスポストで質の高い治療を受けることができるようにするべきだ」とVandin氏は続けた。
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