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ASEAN自由貿易協定の下で敷かれている貿易自由化の影響を受けて、カンボジアでは昨年1500万ドルの関税が歳入から失われた。10か国の貿易自由化加盟国間でやり取りされる商品の関税をカンボジアは段階的に廃止していくので、この先数年はこの額がさらに増え続けると昨日、ある税関吏は話した。税関総局の総務部長であるクン・ニェム氏は、ASEAN共通効果特恵関税計画(GDCE)のもとに計画されている関税の段階的撤廃について、「より効率的な徴税手続きの適応と代替的な税収源開発をカンボジアに促す」と述べている。
昨日行われたGDCEの会談でニェム氏は、ASEAN関係の関税引き下げの結果、潜在収入から1500万ドルほど失ったが、カンボジアにおける昨年の関税及び消費税収入は10億7400万ドルに上り、例年に比べ10%ほど増加したと述べた。「AFTA加盟による関税譲許で昨年の関税歳入のうち56%を失ったが、全体的な関税収入を増やすために管理を続ける。」と話した。ニェム氏は、GDCEによって改善された関税コントロールシステム、より良い税法や規制の執行、密輸品の取り締まりの成功などが、歳入の純利益をもたらしたと考えている。
高級品や自動車、たばこなどの特定の商品に対して課される従量税の項目が改訂されて昨年4月に発効するなどして、物品税においても歳入が増加した。ASEAN域内で事実上取引されるすべての商品において、関税を段階的に撤廃していくためにAFTA加盟国は署名を行うという。カンボジアは1991年にこれに加盟した時、関税撤廃を実行するために引き延ばし期間と特定商品における関税撤廃の免除が保証されていた。ニェム氏は、「GDCEは手ごわい問題に直面している。関税収入を年10%成長させるという目標を立てており、関税撤廃による損失を相殺するためにより効率的な徴税手続きを当局は採用しなければいけないのだ。」と述べた。「2017年、18年、19年の向こう三年間に渡り、自由貿易に伴う関税譲許はさらに増えるので徴税による歳入総額は冷え込むと予測している。」と続けた。
関税収入はカンボジアの主要な貿易方針であり国家歳入の55%とGDPの8%を占めている。Sciaroni & Associates法律事務所に勤めるジョセフ・ロベル氏は、ASEAN域内と域外からの輸入製品に対する関税がさらに引き下がることを受けてカンボジア政府は、現行の税法や規制のより良い執行を通して効率的な徴税に向けて改善を試みていくようだと話した。「関税引き下げにより、政府が相殺分の穴埋めに動き出すのは真っ当なことである。」とコメントを残している。
ニェム氏は石油などの国際価格に敏感な製品などについて、政府は関税撤廃の免除の適応範囲の拡大を求めているという。政府はさらなる従量税の改定も視野に入れているらしいが、今のところ具体的な計画は立っていないそうだ。
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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。
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