おすすめのプロモーション
<写真:Khmer Times>
保健省が発表した報告書によると、1歳〜14歳までの子どもの66%が家庭内で暴力的な躾(しつけ)を受けており、心身に影響を及ぼしている。
クメールタイムズ(電子版)が報じた。
保健省のLo Vesnakiry氏は20日、「大半の子供たちが躾のために家庭内暴力を受けている」という調査結果を明らかにした。
家庭内の暴力は「心理的」と「身体的」の2つがあり、心理的なものには大声を出す、怒鳴る、叫ぶ、罵るなどが含まれており、身体的なものには平手打ち、ベルトや棒などの硬い物で叩く、身体を叩く・殴るなどが含まれる。
また、顔を殴る、平手打ちする、身体を叩くなどは激しい体罰に相当する。
調査結果によると、非暴力による躾を経験した子どもは全体の23%で、非暴力的な躾方法としては、特権を取り上げる、子どもが欲しいものを手にすることを禁止する、外出を許可しない、子どもの行動を否定するなどがある。
カンボジア国家子ども評議会(CNCC)の事務局長であるNhep Sopheap氏によると、同国の親が子どもをしつけるために行っている方法のほとんどは、現代社会では不適切であり、家庭内で暴力的な方法を取ると子どもは攻撃的になり、精神的に弱くなってしまう。
また、親が子どもを過小評価し「馬鹿」などの悪い言葉を使えば、子どもは友達に同じ言葉を使うようになる。
カンボジアでは多くの親が、非暴力的な躾方法は子どもを甘やかすことになると考えているが、同氏は「その考え方をすぐに改めなければいけない」と指摘する。
しかし、子どもを適切に育てるために体罰が必要であると考え、非暴力的な躾方法よりも体罰を好む親もいる。
12歳と4歳の息子を持つPaom Thavyさんは「子どもが注意を払わない時や遊んで勉強に身が入らない時は軽く手で叩いている。子どもには良い子でいて欲しいと思っているため、ひどい暴行でない限り、叩くことは悪いことではないと思う」と話した。
Meath Sreyさんは、厳しい躾をしなければ、デジタル社会で子どもが甘やかされると指摘する。
「息子がタバコを吸っていると分かれば、タバコをやめるよう動機付けるだけでは不十分だ。親からの助言と、二度と同じ行動をしてはいけないということを理解させるために体罰を行う」と話した。
プラン・インターナショナル・カンボジアの副局長であるYi Kimthan氏は、「60%以上の親が暴力的な躾方法で子どもを教育していることは驚くべきことである。全ての関係者に対し、暴力的なしつけが子どもに与える悪影響について説明を行い、保護者の意識を高めるよう訴える」と述べた。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。