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<写真:Khmer Times>
6月1日の国際子供の日に合わせて発表された報告書によると、カンボジアの12歳〜16歳の子ども約80%が、親の借金により心理的ストレスを抱えて生活していることが明らかになった。
クメールタイムズ(電子版)が報じた。
政府関係者はこの発表を否定はしなかったものの、この報告書は新型コロナウイルス発生前と流行期に、国民のために政府がどれだけ支出したかが反映されていないとしている。
非政府組織の「グローバル・アライアンス」が発表した声明によると、インタビューを受けた子どもの80%以上が、親が経済問題に直面して借金を抱えている、または食料や交通、学費などの基本的な支払いに問題があると回答した。
また、生活は通常に戻ったものの、調査対象となった子どもの70%以上が、ストレスや将来への不安を感じていると回答したという。
さらに、調査対象者の67%が家庭や学校でのいじめや嫌がらせ、怒鳴られるなどの精神的暴力を受けたと回答しており、子どもが憂慮するべきレベルの精神衛生上の問題を抱えていると報告されている。
報告によると、これらの問題は子どもに直接的・間接的なプレッシャーを与え、子どもは「家族を支えるために出来るだけ多くのお金を稼ぐ義務がある」というプレッシャーにさらされている。
しかし、ほとんどの子どもたちは緊張や不安を他人に伝えられず、自分自身で解決しようとするという。
この報告は、政府が新型コロナウイルスの感染流行状況をコントロールし、貧困家庭への現金給付を行ったにも関わらず、脆弱な家庭が依然として経済的困難に直面しており、基本的なニーズを管理する能力に深刻な影響を与えていることを示している。
一方で、社会福祉局のChhour Sopanha局長は、新型コロナウイルス流行前やロックダウン期間中に行われていた現金支給や、現時点でも貧しい人々がIDカードの申請が可能であることを例に上げ、「この発表は状況を知る政府関係者が参加せずに作られた報告である」と述べた。
公衆衛生の専門家であるKuoch Mengly博士によると、負債を抱えた親が抱える心理的問題は子どもに壊滅的な影響を与え、家庭や社会で多くの問題を引き起こす。
同博士は「政府がこれを受け入れるかどうかは分からないが、社会全体に深刻な影響を与え、放っておくと爆発的に増える可能性はあることは事実だ。経済やビジネスへの影響だけでなく、社会的な影響も見なければならない。経済とビジネスよりも社会的影響が深刻だと思うのなら、解決法に注意を払うべきだ」と述べている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。