国連事務総長、カンボジアの次期選挙を暗に批判

国連事務総長、カンボジアの次期選挙を暗に批判
2023年06月02日 10時48分 公開
国連事務総長、カンボジアの次期選挙を暗に批判

<写真:AP NEWS>

 

アントニオ・グテーレス国連事務総長は5月31日、カンボジアの次期選挙で野党第一党の登録が認められなかったことを受け、同選挙が包括的でないとして暗に批判を展開した。

 

最大野党であるキャンドルライト党は、7月の総選挙で政権を担うカンボジア人民党に対する唯一の有力な対抗者となるはずであったが、同国の憲法評議会は先週、登録禁止を覆すことを拒否し、上訴できない決定となった。

 

事務総長は記者団に対し「選挙プロセスへの信頼を高め、カンボジア国民が民主的権利を行使する能力を支えるには、複数の意見や有権者の選択肢が示される包括的選挙が重要であることを改めて表明する」と述べた。

 

同事務総長は2022年にカンボジアを訪問した際「開かれた市民的空間と人権擁護者の保護は、カンボジアの実質的な開発成果や平和の強化を維持するために不可欠である」としていた。

 

AP通信によると、カンボジア人民党は数十年にわたって権力を維持し、政府のほぼ全てのレベルを支配しており、フンセン首相は名目上民主的な国家の権威主義的支配者であり、38年間その地位を維持してきた。

 

キャンドル党の不在によって7月23日に行われる125人の国会議員を決める選挙に出馬可能なのは、フンセン首相の党とその同盟、そして全国的な存在感を欠く小政党だけとなり、同首相の長男であるフン・マネット氏が、投票後に父親の後任として首相に就任することが広く予想されている。

 

憲法評議会の判決前にビティット・ムンタルボーン・カンボジア人権調査官を含む国連の独立人権調査官は、5月16日に選挙委員会がキャンドルライト党の登録を拒否したことを挙げ「政党が選挙に参加する権利に課せられた制限」に警戒感を表明した。

 

また、米国務省は憲法評議会が選挙管理委員会の決定を覆すことを拒否した後、選挙の立ち会いに公式オブザーバーを派遣しないことを発表している。

 

マシュー・ミラー報道官は声明で「野党、独立メディア、市民社会を標的にした作為的な法的措置、脅迫、嫌がらせ、政治的動機による刑事告発は、多党制民主主義として発展するというカンボジアの国際公約を台無しにするものである」と述べた。

 

カンボジア人民党が2018年の総選挙を席巻した際に欧米諸国は「同選挙は自由でも公正でもない」と宣言し、穏やかな経済制裁を課していた。

 

カンボジアの著名な野党政治家の大半は、不当逮捕を避けるために自粛亡命している。

 

 

 

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