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<写真:Khmer Times>
カンボジア経済は、サービス部門の力強い回復を背景に顕著な成長を示しているが、縫製業を中心とする製造業は外部からの圧力に対処しきれていない状況である。
この状況はASEAN+3マクロ経済調査事務局(AMRO)が4日〜14日に掛けてカンボジアを訪問した際に行われた年次協議で明らかになった。
AMROの公式発表によると、Choi Jinho氏を筆頭とするAMROの専門家チームは、カンボジアの最新のマクロ経済動向や今後の見通し、潜在的なリスクと脆弱性、持続可能な成長と金融の安定に向けた政策措置に関する議論を行った。
Choi氏はカンボジアの2023年の経済成長率は、観光業の復活と国内消費の増加により5.3%に達するとの見解を示した。
同氏によると、2024年の成長率は衣料品輸出の回復が寄与し、6.2%まで上昇する可能性がある。
カンボジア経済には、世界的な食料・原油価格の変動によるインフレ問題、消費者物価指数(CPI)の変動といった課題が挙げられている。
特に2024年には経済成長に伴うインフレの上昇が懸念されているという。
カンボジアは経常収支の赤字縮小や海外からの投資流入の増加など、多くのポジティブな動きを見せているが、中国や米国、EUの経済動向や、地政学的な要因、エルニーニョ現象による価格上昇といった外部要因が経済の障害となりうる。
不動産セクターの長期的な低迷や、対外債務と非居住者の銀行預金への依存は金融リスクとして存在しており、AMROはこれらの課題に対応するため、金融と財政の安定を優先し、経済の構造改革を進めることの重要性を強調した。
経済の構造改革の中では、特に金融セクターの規制強化とシャドーバンキング活動の監視が提案されている。
また、AMROは製造業の多角化を進めることで、カンボジア経済を外部要因から守る戦略の必要性を強調した。
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