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<写真:Khmer Times>
カンボジア国立銀行(NBC)は1月2日、国内での米ドル(USD)の偽造紙幣流通を防ぐため、銀行および金融機関(BFI)、そして一般市民に対して警戒を呼びかけた。
この取り組みは米国シークレットサービスからの要請を受けたものであり、米ドル紙幣が広く流通するカンボジアにおいて、一部で確認されている偽造紙幣への対応を目的としている。
NBCはBFIに対して、偽造紙幣を発見した場合は顧客への補償を行わず押収し、シークレットサービスに報告書とともに送付するように指示した。
また、偽造紙幣を流通させた顧客の情報を収集し、NBCへ提供するように求めている。
一方、一般市民には紙幣を受け取る際に偽造の可能性を慎重に確認することを要請し、疑わしい場合はNBCに報告するように促している。
また、BFIには顧客に対して正規の米ドル紙幣の識別方法を指導することが奨励されている。
カンボジア銀行協会(ABC)のラット・ソポアン会長は「BFIはこれまで偽造通貨の流通抑止に長年取り組み、今回のNBCの発表はその姿勢を再確認するものである」と述べた。
ソポアン氏によれば、BFIでは最新の機器や専門家を活用して紙幣の真偽を確認しており、偽造紙幣が簡単にシステムに侵入することはないという。
また、ソポアン氏は「過去10年間で偽造通貨に直面することは稀である」として、その背景には偽造検知機の導入やデジタル決済の普及があると指摘した。
BFIと一般市民が協力して偽造紙幣の流通を防ぐ必要性を強調した。
NBCの年次報告書によると、新紙幣の供給と旧紙幣の回収が定期的に行われており、紙幣の品質検査を通じて偽造対策が強化されている。
また、NBCはカンボジアリエル(KHR)の使用促進も推進しており、現地通貨と米ドルのバランスを取る取り組みを進めている。
2023年には、USD紙幣の供給量が首都および地方支店で前年比3.4%増加し、NBC本部への搬入量は73.1%増加した。
一方、KHR紙幣の供給量は28.7%増加し、旧紙幣の回収量も23.4%増加した。
また、NBCは「米ドル偽造紙幣の識別」に関する研修をトラベレックス・キャッシュ・トランスポーターやマネーコープ銀行と共同で実施し、NBC職員や金融機関の偽造紙幣検出能力を向上させている。
経済のデジタル化が進むカンボジアにおいて、NBCとBFIは引き続き偽造紙幣対策に注力し、経済の信頼性向上に向けた取り組みを継続している。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。