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<写真:Khmer Times>
カンボジア政府は中国への生きたワニの輸出を計画しており、これが地元のワニ養殖業界に経済的な恩恵をもたらす可能性があるとされている。
農林水産省(MAFF)は輸出開始に向け、疾病検査のためのサンプル収集を実施した。
農林水産省によれば、2025年から輸出を開始する予定である。
シェムリアップ州の養殖場において、1月7日から10日にかけてウイルス検査のためのサンプル採取を行ったという。
収集されたサンプルは主にワニの糞便や血液であり、中国側の基準を満たすための分析が進められている。
カンボジアが中国への生きたワニ輸出許可を得たのは今回が初めてである。
輸出の実現には、ワシントン条約(CITES)の規定に従った手続きが必要となる。
農林水産省のラクナ次官補兼報道官は「初回輸出が成功すれば、中国市場への本格的な参入が可能となり、国内のワニ養殖業者にとって大きな経済的メリットの期待が可能である」と述べている。
一方で、カンボジア国内のワニ市場は厳しい状況が続いている。
シェムリアップ州の元ワニ養殖業者であるアン・ピラディ氏によると、過去には1匹6〜7ドルで取引されていた生きた子ワニの価格が、現在は2〜3ドルまで下落しており、養殖業は採算が取れない状態になっているという。
2023年の農林水産省漁業局の報告では、カンボジア国内に268カ所のワニ養殖場があり、33万匹以上が飼育されているとされている。
しかし、これは前年より15%減少しており、主にコンポントム州、シェムリアップ州、バンテアイミアンチェイ州に集中している。
ピラディ氏によると、現在のワニ価格は新型コロナウイルス感染症のパンデミック以前より低いが、パンデミック期の1キログラム1ドル程度からは持ち直しているという。
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