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<写真:Khmer Times>
カンボジア中部のコンポントム州において、現地のカシューナッツ生産コミュニティ3団体が日系企業と供給契約を締結した。
契約総量は400トン、総額は約65万ドルに上る。契約調印式が3月27日に同州内で執り行われた。
契約を交わしたのは「プラサット・サンボー・ロンルン」「コンポントム・サラ・ヴィサイ」「タムリン・コンポントム」の3つの近代的農業コミュニティであり、契約先企業はコンポントム州に拠点を置く日本企業、MIRARTH Agri Tech社である。
調印式には農林水産省(MAFF)のキム・フィナン次官補兼報道官をはじめ、農産業局、農業コミュニティ開発局、州農業局の代表らが出席した。
フィナン次官補は式典において、契約栽培の重要性を強調し「契約栽培は価格変動による市場リスクから生産者を保護する有効な枠組みであり、生産者の安定的な収入を確保する手段である」と述べた。
今回の契約には総供給量の30%に相当する前払い金が含まれており、生産者側の経済的安定を後押しする構造となっている。
加えて同氏は「契約栽培は、カシューナッツの加工および輸出を実現するための基盤であり、近代的農業コミュニティの形成と市場との接続が、地域経済への波及効果を生む鍵である」との見解を示した。
一方、MIRARTH Agri Tech社は本契約を「現地コミュニティとの協業の第一歩」と位置づけ「将来的には他州にも展開し、カンボジア全土のカシューナッツ産業の発展に寄与したい」と語った。
契約締結にあたり、プラサット・サンボー・ロンルン農業コミュニティ代表のニョン・ティム氏は「今回が我々にとって初の正式契約であり、今後のパートナーシップの拡大と価格の安定に大きな期待を寄せている」と述べた。
なお、今回契約を締結した3つの農業コミュニティは、いずれも2023年10月に設立されたばかりである。
各コミュニティの規模はサラ・ヴィサイが88人で255ha、サンボー・ロンルンが136人で586ha、タムリンが76人で460haのカシューナッツ栽培地を保有している。
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