おすすめのプロモーション

<写真:Khmer Times>
カンボジアの「キリング・フィールド」がユネスコの世界遺産に登録されたことを受け、英紙デイリー・テレグラフは「訪れるべき新たな世界遺産5選」の1つとして同地を紹介し、その歴史的意義を改めて強調した。
キリング・フィールドは、1975年から1979年にかけてポル・ポト政権下で行われた大規模な虐殺を象徴する場所である。
約200万人が命を落としたとされる同政権の暴政は、今なおカンボジア社会に深い傷を残している。
今回世界遺産に登録されたのは、政権初期の弾圧を象徴する旧M-13刑務所、元S-21刑務所で現在は「トゥール・スレン虐殺博物館」として保存されている施設、そして同刑務所の処刑場であった「チュンエク虐殺センター」の三施設である。
いずれも首都プノンペン市内に位置し、当時の凄惨な実態を今に伝えている。
ユネスコは「これら3つの構成資産は、クメール・ルージュ政権による広範な暴力の象徴であり、政権崩壊後に保存・記念化された」と説明している。
施設内には多数の記録資料や遺品が展示されており、訪問者に歴史的事実を静かに訴えかける。
デイリー・テレグラフ紙は「新たに登録された世界遺産のすべてが人類の美徳を称えるものとは限らない」と指摘しつつも、キリング・フィールドは過去の過ちを記憶にとどめ、未来への警鐘とする上で極めて重要な遺産であると述べた。
同紙はまた、フランスのカルナック列石やジャマイカのポート・ロイヤルとともに、同地を訪問先として推奨している。
虐殺の記憶は重く、訪問者にとって容易な体験ではない。しかし、その教訓と歴史的意義は、時代を超えて記憶されるべきものである。
[© poste-kh.com 2016-2025 All Rights Reserved.]
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。