おすすめのプロモーション

<写真:Khmer Times>
カンボジア国立銀行(NBC)とマレーシア中央銀行(BNM)は4月8日、QRコードを活用した越境決済システムの第2フェーズを正式に開始した。
これにより、両国の旅行者は「バコン(Bakong)」および「デュイトナウ(DuitNow)」といったモバイル決済アプリを通じて、相手国のQRコードを読み取り決済が可能となる。
開始を記念した式典はマレーシアの首都クアラルンプールで開催され、NBCのチア・セレイ総裁とBNMのアブドゥル・ラシード・ガフール総裁が出席した。
ガフール総裁は「ASEAN域内の金融統合が現実味を帯びてきており、本取り組みはマレーシアが議長国として掲げる地域間決済接続のビジョンを支えるものである」と強調した。
本制度により、両国の中小企業や個人事業者は即時かつ安全な越境決済サービスの恩恵を受けられるようになる。
セレイ総裁も「この制度は単なる金融技術の進歩にとどまらず、両国の文化、経済、市民同士を結ぶ架け橋となる」と述べ、その意義を強調した。
第2フェーズの導入により、マレーシアからカンボジアを訪れる旅行者は、自国のモバイル決済アプリを用いて、カンボジア国内の共通QRコード「KHQR」をスキャンすることで決済が可能となる。
一方で、カンボジアの旅行者も従来通り「バコン」アプリを通じて、マレーシア国内の「デュイトナウQRコード」を読み取り支払いができる。
この取り組みは両国の中央銀行に加え、マレーシアの決済ネットワーク企業であるペイネット(Payments Network Malaysia)、スポンサー銀行のマイバンク、ならびに両国の参加金融機関の連携により実現したものである。
今回の越境決済リンクはG20が提唱する越境決済強化ロードマップに沿ったものであり、マレーシアがASEAN議長国として掲げる主要課題とも一致している。
なお、第1フェーズは2024年9月19日にプノンペンで開始されており、当時はカンボジアの旅行者が「バコン」またはマイバンクの「M2U KH」アプリを使用して、マレーシア国内の200万以上の加盟店で「デュイトナウQR」による決済を行うことが可能であった。
今回の第2フェーズにより、双方向での相互利用が本格的に実現することとなった。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。