習近平国家主席の公式訪問、インフラ協力を深化

習近平国家主席の公式訪問、インフラ協力を深化
2025年04月18日(昨日)00時00分 公開
習近平国家主席の公式訪問、インフラ協力を深化

<写真:Khmer Times>

 

中国の習近平国家主席は17日、カンボジアを公式訪問し、2日間の日程で首都プノンペンに到着した。これはノロドム・シハモニ国王の招待によるものであり、習主席にとって2016年以来2度目のカンボジア訪問である。両国は「鉄の友情」と称される関係を築いており、今回の訪問はその関係のさらなる深化と「包括的戦略的パートナーシップ」の強化を目的としている。

 

習主席は訪問期間中、シハモニ国王およびシハヌーク前国王妃との会見を予定しており、加えてフン・セン上院議長、フン・マネット首相らとの会談も行う予定である。これらの会談では地域および国際情勢に関する意見交換が行われる見通しであり、経済およびインフラ分野を中心とした複数の協定に署名がなされることも期待されている。

 

本訪問はベトナム、マレーシアを含む東南アジア歴訪の一環であり、特に中国が推進する「一帯一路」構想(BRI)に基づいたインフラ協力が注目されている。その象徴とも言えるのが、プノンペンとシアヌークビルを結ぶ全長187kmの高速道路である。この道路は中国政府の支援により整備されたものであり、経済回廊として沿線に複数の工業団地を生み出している。現在までに1200万台以上の車両がこの高速道路を利用しており、カンボジア経済にとって重要な交通の大動脈となっている。

 

また、2023年に開港したシェムリアップ・アンコール国際空港も中国との協力の成果である。同空港は中国雲南投資ホールディングスによって建設され、年間700万人の旅客を受け入れる能力を有している。将来的には年間1200万人規模への拡張が計画されており、観光および物流の新たなハブとしての機能が期待されている。

 

さらに現在、中国企業によってテチョ国際空港や、トンレ・バサック川に架かる全長1650mの新橋梁などの建設が進められている。これらのプロジェクトは、交通渋滞の緩和や都市間の連結強化に貢献するものとされている。

 

エネルギー分野においても、中国とカンボジアの協力は着実に進展している。2018年に稼働を開始したセサン下流第2水力発電所はその代表的な事例であり、中国・カンボジア・ベトナムの三カ国による合弁事業として、カンボジア北東部の電力供給に寄与している。

 

また、シアヌークビル経済特区(SSEZ)は、「一帯一路」構想の旗艦プロジェクトの1つとして位置づけられており、2030年までに同地域を産業および物流の中核拠点とするというカンボジア政府の方針の中心的役割を担っている。

 

習主席の訪問に先立ち、カンボジアの複数の省庁や現地メディアは、中国の支援による各種プロジェクトの成果を紹介する報道を展開している。これにより、中国がカンボジアの自立的発展路線を支持し、外部からの干渉に反対する姿勢を一層明確にしている。

 

今回の訪問を契機として、中国とカンボジア両国の協力関係は一層深まり、多角的分野における戦略的連携がさらに進展すると見込まれている。

 

 

 

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