カンボジアの豪系カジノ企業、新課税圧力に警戒感

カンボジアの豪系カジノ企業、新課税圧力に警戒感
2025年05月19日(月)00時00分 公開
カンボジアの豪系カジノ企業、新課税圧力に警戒感

<写真:Khmer Times>

 

オーストラリアに本拠を置くカジノ運営企業ドナコ・インターナショナルは、カンボジアにおける税制の新たな解釈により、追加的な課税リスクに直面している。

 

アジア太平洋地域のゲーミング業界に特化した市場調査会社Asia Gaming Briefがこの動向を報じた。

 

ドナコ社はカンボジアのポイペトに所在する「DNAスター・ベガス」を運営しており、同地域における主要なカジノ事業者の一社である。

 

従来、同社は総ゲーミング収益(GGR)に対してカンボジア商業ギャンブル管理委員会(CGMC)に7%の拠出金を納付してきた。

 

しかし、新たな法解釈の下で、これに加えて10%の付加価値税(VAT)が課される可能性が浮上している。

 

この税制変更は2022年12月にカンボジア経済財政省が発出した指令に基づくものであり、国内で認可されたすべてのゲーミング事業者に対して、GGRに関連するVATおよび月次・年次の所得税の納付を義務付ける内容となっている。

 

当初は前政権の判断により少なくとも2024年末まで適用が猶予されていたが、税務総局(GDT)は2025年1月からの正式施行を確認した。

 

ドナコ社が受けた法的助言によれば、2025年1月1日以降、正式な課税通知が出されていないが新税制は適用される見通しである。

 

これにより2025年第1四半期におけるVATの負担額は最大42万6246ドルに達する可能性がある。

 

加えて、既存の7%のGGR拠出金との相殺措置が取られないため、実質的な二重課税となる点が業界内で懸念されている。

 

同社は2025年初頭にVAT報告義務の延期を申請したが、GDTはこれを却下し、法令の完全履行を求める姿勢を示した。

 

現在もカンボジア政府との協議が継続されており、最終的な課税の扱いについては政府の裁量に委ねられている。

 

なお、同社の2025年3月末までの四半期においては、来場者数は安定を維持したが、収益はわずかに減少した。

 

 

 

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