プノンペンのコンドミニアム市場、質重視の需要が拡大

プノンペンのコンドミニアム市場、質重視の需要が拡大
2025年06月12日(昨日)00時00分 公開
プノンペンのコンドミニアム市場、質重視の需要が拡大

<写真:Khmer Times>

 

不動産情報サイト「Realestate.com.kh」が発表した『カンボジア・コンドミニアム市場分析2025年版』によれば、首都プノンペンにおけるコンドミニアム市場では、良好な立地と高品質を備えた物件への需要が高まりつつある。

 

販売・賃貸ともに1ベッドルーム物件が最も人気を集めており、投資家および居住者の間で、手頃な価格と生活の利便性を重視する傾向が鮮明になっている。

 

販売物件における構成比では、1ベッドルームが全体の61%を占め、2ベッドルームが20.5%、スタジオタイプが10.1%、3ベッドルームが8.4%となっている。

 

賃貸市場でも同様に1ベッドルームの需要が高く、72%を占める。平均月額賃料は350ドルであり、手頃な価格帯が選好されていることがうかがえる。

 

一方で、3ベッドルーム物件の供給が市中心部では不足しており、今後の成長分野として注目されている。

 

購入エリアとして最も人気が高いのはボンケンコン1(BKK1)で、全体の取引のうち33.6%を占めており、平米単価は約2000ドルに達している。

 

高い賃貸利回りと低い空室率が、同地域を投資家にとって魅力的な市場としている。

 

BKK1に続き、トゥールトンポン(15.5%)、トゥールコーク(15.2%)、チュロイチャンヴァー(8.7%)、チバールアンポウ(7.7%)が人気エリアとして挙げられる。

 

賃貸市場においてもBKK1が最も人気を集めており、全体の18.5%を占めている。次いでトゥールコーク(16%)、トンレバサック(15.4%)、ダウンペン(12.2%)、トゥールトンポン(11.4%)が続く。

 

特にBKK1では賃料水準が高く、1ベッドルームで平均800ドル、2ベッドルームで1450ドル、3ベッドルームでは2550ドルに達しており、市内でも屈指の高価格帯を形成している。

 

2025年には「Le Condé BKK1」をはじめとする複数の大型プロジェクトが完成を迎える予定であり、合計2000戸を超える新規供給が見込まれている。

 

これらの物件が市場に吸収されるまでには、完成後12〜18か月程度を要すると見られており、その動向が今後の市場の鍵を握る。

 

プノンペンのコンドミニアム市場は今後も、質の高い住環境やライフスタイルを重視する動きが継続すると予測される。

 

開発業者にとっては、居住者の多様なニーズに応える設備やサービスの充実が一層求められる局面となっている。

 

 

 

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