おすすめのプロモーション

<写真:khmertimeskh.com>
カンボジア開発資源研究所(CDRI)は、2025年に発表した報告書において、現行の経済政策を維持する「ビジネス・アズ・ユージュアル(BAU)」のシナリオでは、同国がいわゆる中所得国の罠に陥るリスクが高いと警鐘を鳴らした。
報告書によれば、2024年から2030年までの年間経済成長率は5.4%にとどまる見通しである。この水準は国際的には高成長とされるが、カンボジア国内の期待値とは大きく乖離している。
かつて成長の主軸となっていた低賃金労働力、観光資源、東アジアにおける地政学的優位性といった従来の競争力では、今後の持続的発展を支えるには不十分とされている。
この状況を受けて報告書は、成長戦略の抜本的な見直しが不可欠であるとし、次の3点を柱とする新たな戦略を提言している。
第一に、電子機器、農産品加工、貿易可能サービス、観光といった高成長が見込まれる分野への政策的集中と、中小企業やインフォーマルセクターに対する支援の強化。
第二に、教育や保健といった人的資本の向上およびガバナンス改革を通じた制度の整備。
第三に、包摂的な雇用創出、環境の持続可能性、そして社会的レジリエンスの強化である。
さらに、同研究所が行った政策ギャップ分析では、構造転換に向けた政策の一部には成果が見られるものの、長期的成長を支えるために不可欠な他の分野では依然として進展が不十分であると指摘された。
報告書は、経済の持続的成長を実現するためには、分野横断的かつ包括的な改革を加速させることが不可欠であると結論づけている。
[© poste-kh.com 2016-2025 All Rights Reserved.]
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。