カンボジア経済、25年成長率を5%に下方修正

カンボジア経済、25年成長率を5%に下方修正
2025年08月26日(火)00時00分 公開
カンボジア経済、25年成長率を5%に下方修正

<写真:khmertimeskh.com>

 

カンボジア経済財政省は、2025年の経済成長率見通しを従来の6.3%から5.0%へと下方修正した。主な要因は、米国による報復関税の影響および、カンボジアとタイ間の陸路国境の閉鎖が年内継続する見通しとなったことである。

 

同省が公表した2025年中間報告によれば、輸出型製造業が特に大きな打撃を受けており、家具や電子部品などの非繊維製品を含む対米輸出の鈍化が懸念されている。

 

さらに、国境閉鎖によって原材料の越境輸送が困難となり、陸路を利用した観光客の往来も制限されていることから、生産およびサービス業への影響が顕著となっている。

 

産業別に見ると、製造業全体の成長率は7.1%にとどまり、繊維・非繊維の両分野で伸び悩みが見られた。建設業は依然として緩やかな回復基調にあるが、サービス業は3.8%の成長にとどまり、とりわけ観光関連の飲食・宿泊分野では6.9%の減速が確認された。

 

これにより、陸路観光の減少が目立つ一方で、空路への需要のシフトが進み、2025年上半期には国際観光客数が前年同期比6.2%増の約340万人に達した。国内観光も5割以上の増加を記録している。

 

農業分野は相対的に安定しており、成長率は0.9%を維持している。作物および漁業が全体を下支えしているものの、畜産業においては回復が遅れている。

 

同省は「国内外のリスクに機動的に対応するため、政府は引き続き適切な経済・財政政策を講じる必要がある」との見解を示しており、2025年9月に再度、予算および成長見通しを更新する方針を明らかにした。

 

 

 

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