おすすめのプロモーション

<写真:Khmer Times>
カンボジア国立銀行(NBC)が5日に発表した2025年上期経済報告によると、同国の実質GDP成長率は前年同期比5.9%となった。
製造業輸出の拡大、民間消費の回復、大規模インフラ投資が主な成長要因である。
一方で、世界経済の減速や地政学的緊張など外部リスクの高まりが指摘され、今後の成長鈍化が懸念されている。
報告書によれば、上期のインフレ率は3.5%で、食料価格や基調インフレが上昇した一方、燃料関連品目は下落した。
通貨リエルは対米ドルで1.6%上昇し、国際準備高は248億ドル(輸入7.5カ月分)に拡大した。
銀行部門は健全性を維持しているものの、不良債権比率は8.3%に上昇し、信用供与の伸びは限定的であった。
NBCは金融安定化に向け、金利引き下げや融資再編を進める方針を示した。さらに、デジタル経済化やグリーン成長促進に向けた制度整備を加速する計画である。
民間エコノミストのダリン・ドゥク氏は、経済の多角化やインフラ投資の強化による耐性向上が必要と指摘した。
米国との特恵関税を活用した製造業強化や物流改善を提言するとともに、米中経済動向やタイ国境での緊張が下期の輸出や投資に影響を及ぼす可能性があると警戒感を示した。
米国商工会議所カンボジア支部のアンソニー・ガリアーノ副会頭も、輸出や消費の回復を評価しつつ、低付加価値製造から自動車産業など高付加価値分野への移行を急ぐべきと提言した。
NBCは今後、保険制度の整備や決済システムの近代化を進め、金融部門の信頼性を高めるとともに、外部不確実性への対応力を強化するため、柔軟かつ慎重な金融政策を継続する姿勢を示している。
[© poste-kh.com 2016-2025 All Rights Reserved.]
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。