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<写真:khmertimeskh.com>
カンボジア政府は、中国の国有航空機メーカーである中国商用飛機有限責任公司(COMAC)と覚書(MoU)を締結し、同社が開発した新型リージョナルジェット機「C909」を20機導入することで合意した。
今回の契約には10機の正式発注が含まれ、残る10機については購入の意向を示す内容となっている。
本合意はカンボジアが首都プノンペン近郊に開設した新空港「テチョ国際空港」を地域航空の新たなハブとして位置づける中で締結されたものであり、両国間の航空分野における戦略的連携の深化を象徴するものといえる。
MoUには単なる航空機の導入にとどまらず、運航支援、航空人材の育成、技術協力など、航空産業全体にわたる包括的な連携内容が盛り込まれている。
カンボジアの国営航空会社「エア・カンボジア」は、今回の機材導入によって機材体制の強化を図り、域内路線の拡充と東南アジア地域における航空需要の高まりへの対応を目指す方針である。
調印式は中国河南省鄭州市で行われ、エア・カンボジアとCOMACの代表者が出席した。
COMACのC909は、中国が欧米の航空機メーカーと競合する目的で開発した機体であり、カンボジアはこの機種の国際展開における初期パートナーの一国となる。
在カンボジア中国大使の王文斌氏は「今回の協力は両国にとって重要な意義を持つ」と述べ、中国政府がカンボジアの航空分野の発展を支援する意向を強調した。
今回の航空機導入は2025年の「カンボジア・中国観光年」に向けた施策の一環でもあり、観光業の活性化にも寄与することが期待されている。
カンボジア中国商工会議所の副会長であるロール・ビチェット氏は「中国企業はこれまでインフラ整備の分野でカンボジアを支援してきた。今回の航空機購入も、両国関係が新たな段階に入ったことの証左である」と述べた。
また「この協定により中国の主要都市とプノンペンを結ぶ直行便が増加すれば、ホテルや飲食業など観光関連産業に対する経済波及効果も大きい」との見解を示した。
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