タイ軍駐留で国境市場が廃墟化、検問所周辺で主権侵害に懸念

タイ軍駐留で国境市場が廃墟化、検問所周辺で主権侵害に懸念
2026年02月16日(月)00時00分 公開
タイ軍駐留で国境市場が廃墟化、検問所周辺で主権侵害に懸念

<写真:khmertimeskh.com>

 

カンボジア北西部ウドーミアンチェイ州サムラオン市のオスマック国際国境検問所周辺で、タイ軍が停戦合意後もカンボジア側領内に約420~500m進出しているとされる。

 

検問所に隣接する市場は事実上の「ゴーストタウン」と化しており、州当局は主権の重大な侵害に当たるとして強く反発している。

 

問題の現場は、タイ・スリン県と接するオスマック検問所周辺であり、この検問所は2002年に設置され、2000年代初頭以降、人と物の往来を支えてきた。

 

州副知事によれば、2025年12月27日の停戦合意後にもかかわらず、タイ軍は国境標識15番付近に排水用コンクリートを設置し、有刺鉄線を敷設したという。

 

越境は両国が承認してきた国際的に認識された境界線を越えるものであると指摘している。

 

検問所一帯では、税関や入国管理、国境調整事務所などの行政施設に加え、民間の商業施設や宿泊施設も占拠されたとされる。

 

12月上旬から下旬にかけて発生した衝突では砲撃により建物が損壊し、その後、カンボジア当局は約400mの区域への立ち入りを阻まれているという。

 

緊張の高まりは、2025年5月末に発生した致死的事案を契機とする。6月にはタイ側が国境検問所を一方的に閉鎖し、大半の貿易と往来が停止した。

 

これに対しカンボジア側も、正式な全面再開が行われるまで閉鎖で応じた。

 

さらに7月と12月には軍事行動が発生し、州当局によれば、21日間に及ぶ越境により民間人5人が死亡、住宅230棟が被害を受けたとしている。

 

検問所に隣接する新オスマック市場は721区画(店舗624、商住併用94)を有していたが、住民の避難後に略奪が広がったとの証言が相次いでいる。

 

車両や生活用品などが持ち去られ、15店舗が破壊されたという。

 

帰還した商人は「店内はほぼ空になっていた」と語る。住民の約87%は帰還したものの、治安への不安は依然として根強い。

 

カンボジア外務国際協力省は12月、タイ軍情報部門の幹部らが同国の同意なくオスマック地区の施設を視察したとして抗議した。

 

両国が承認してきた国境標識の存在を踏まえ、政府は主権と領土保全の観点から問題の深刻さを強調している。

 

 

 

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