カンボジア、マレーシアとの今後の協力関係を強化

カンボジア、マレーシアとの今後の協力関係を強化
2017年05月14日 00時00分 公開
カンボジア、マレーシアとの今後の協力関係を強化

マレーシアの国際貿易産業省のダトスリ・マスタパ・モハメド氏は、クメールタイムズ紙に、最近のASEANに関する世界経済フォーラムで、マレーシアがカンボジアに競争力、包括性、そしてより良いコミュニティの意識を促進するため、ASEANとの関係を支援する方法を説明し、2025年までに共通の貿易市場を構築する予定だと述べた。
 


KT:ASEANと世界のつながりはどれくらい良いのだろうか。
 
ダトスリ・マスタパ氏:東南アジアの大規模な計画は、地域の経済統合を促進し、交通、通信、観光の主要拠点としての地位を強化する。それには、ASEANの10カ国間のつながりを強化することが必要だ。
 
ここでの関係は、インフラ、公共機関、人間関係の3つの側面に焦点を当てている。
 
ASEANの相互関係の基本計画にはインフラが重要となるが、法的枠組みと文化の共有もASEAN各国間、そして世界が繋がるためにも必要不可欠だ。
地域間の関係はまた、国境を越えたインフラを通じて強化される。
ASEANの関係が計画通り実施されると、近い将来、世界で強力な経済地域となるだろう。
 
交通機関においても、地域の同盟国が他の国とも協力関係を持ち、貿易、投資、観光のアクセス、人と人との交流をより容易にする。
 


KT:マレーシアはどのようにASEAN諸国との関係を促進していくのだろうか。
 
ダトスリ・マスタパ氏: 農業や建設、銀行、デジタル技術の分野での協力している。
海底通信ケーブルを例として取り上げる。
1300キロメートルのケーブルシステムは、マレーシア、カンボジア、タイをつないでいる。
これにより、インターネット機能を強化し、低コストで大幅に接続速度が上がるのだ。
 
マレーシアの銀行はASEAN諸国全てに展開している。また、発電所を建設も行なっている。
 
全体的に、多くの変更があった。もちろん問題もあるため、すべてが完璧ではない。
しかし、我々はそれらを改善しようとしている。
マレーシアは、国内だけでなく、アセアンの隣国との関係を向上させるため、インフラの改善に予算の多くを費やした。
 


KT:マレーシアとカンボジア間の貿易を促進させるために何をしているのだろうか。
 
ダトスリ・マスタパ氏: 貿易は、彼らが望むものを我々が販売している。
カンボジアは、我が国に米を販売する。
そして、彼らは我々から電気・電子部品を輸入する。
しかし、価格と品質によっては、米をベトナムから輸入することもある。
 
貿易では、二つのことに依存していると言える。まずは経済発展だ。国の経済がうまく発展していると、貿易も発展する。
 
第二に、生産構造である。我々はASEAN地域内の電気・電子部品の約35%を生産しており、これはカンボジアにとって必要不可欠なものだ。
 
しかし、我々もカンボジアの購買力を考えなければならない。現在、カンボジアの購買力は高くはない。
そのため、彼らはマレーシアの商品が必要ないときは、購入しないのである。
 
また、需要と供給の基本的なルールを忘れてはいけない。
販売しようとしている国が、我々が製造品を必要とするかどうかだ。
 


KT:現在のカンボジアはマレーシアの約20年前のようだ。
カンボジアが経済発展するためにマレーシアから何かアドバイスできるだろうか。
 
ダトスリ・マスタパ氏:カンボジアは国民の寛容性と政治の安定性により、うまくいっている。
しかし、貿易は多くのものに頼っていると言える。
最も重要なのは、多様化することだ。
経済成長を支援するために、1つや2つの分野だけに依存していてはならない。
 
海外投資を直接誘致するため輸出入を促進する優遇措置がなければならない。
そして、ASEANの他の国々からの企業を誘致するため、多くの取り組みを行わなければならないのだ。
 


KT:マレーシアの産業では、以前労働者を多く雇用したが、その後自動化と人工知能の使用により中高技術型生産に切り替わった。
労働集約的なマレーシアの産業は、カンボジアにも移転されているのだろうか。
 
ダトスリ・マスタパ氏:マレーシアの投資家には2種類ある。日本や米国率いる多国籍企業と地元投資だ。
 
多国籍企業では、彼らの方針は本国の本社によって決定が下る。
それらのいくつかは、労働コストが低いミャンマー、マレーシアから移転した。
マレーシアからの移転は、主に彼らのビジネスの意思決定に基づいている。これは、経済規模に基づいているとも言える。
 
他のマレーシアの企業は現在、海外に支店を設立した。
我々は、建設業界やパーム油産業が主な事業だ。
マレーシアの企業がカンボジアへ移行したことは問題ない。我々は、カンボジアでのパーム油産業のため技術支援に多く貢献している。
そのためマレーシアの国内投資は、この分野を支援している。
 


KT:技術交流について、マレーシアとカンボジア間に何が期待できるだろうか。
 
ダトスリ・マスタパ氏:我々はマレーシア技術協力プログラム(MTCP)でカンボジアとの協力プログラムがある。隣国と電子工学の分野において、特に我々が成功した点において今までの経験を共有する。
 
マレーシアは、MTCPを通して他のASEAN諸国にも開発経験と専門知識を共有したい。

MTCPは、国家の発展は労働の質に基づくという信念において確立された。
このプログラムは、国の間での技術開発の協力を推進し、地域協力を強化するマレーシア政府の取り組みの一環であり、それだけではなく、ASEAN諸国の中で集団的自立を育むのだ。
 


KT:マレーシアはカンボジアにハラール食品生産の開発を支援している。
その進捗状況はどうなのだろうか。
 
ダトスリ・マスタパ氏:フン・セン首相はナジ・ザラック首相とASEANの世界経済フォーラムでこれについて議論した。
 
我々は、ハラールのための食肉加工工場を建設するため、カンボジアの保健当局に議論もしている。すべてがうまくいけば、カンボジアはマレーシアだけではなく、インドネシア、ブルネイにもハラール食品を輸出することができるだろう。
この目的に向けた覚書が、世界経済フォーラムにて調印された。
 
これは、センターが次のステップへ移行するための推進力となるだろう。
 


KT:カンボジアへの投資を考えているマレーシア企業へのアドバイスはあるだろうか。
 
ダトスリ・マスタパ氏:カンボジアは自由で安定した政治を持ち、発展している国である。

国内投資を奨励し、7%のGDP成長率で経済が成長している。
また、ASEANで最も急速に成長している経済の一つだ。
建設、航空、銀行、農業の分野では多くのチャンスがある。
 


KT:世界経済フォーラムは、ASEANやカンボジア、また世界の他の地域においてどのように重要なのだろうか。
 
ダトスリ・マスタパ氏:私はダボスや他の多くの国で、世界経済フォーラムに出席した。
私は、貿易や産業など、国の発展を促進する重要性と効果を主張することはできない。
マレーシアについては、ダボスでの世界経済フォーラムでは、何人かの大規模投資家を魅了させた。
他では得ることのできない副次的影響がある。
 
カンボジアは、世界経済フォーラムのASEANプログラムの実行に成功した。
カンボジアに関心を持ち、その後は有形投資も多くなされるはずだという。
 

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