前国王次男の事故を受け国家警察が記者会見、事故と断定

前国王次男の事故を受け国家警察が記者会見、事故と断定
2018年06月21日 00時00分 公開
前国王次男の事故を受け国家警察が記者会見、事故と断定


21日、カンボジア国家警察は前国王次男でフンシンペック党党首のノロドム・ラナリット陛下が重傷とその妻が死亡した数日前の事故に関して記者会見を開き、事故について詳細を語った。

Him Yan軍警察将官は記者会見の中で「17日、事故はシアヌークビル州Ou’Oknha Heng地区の国道4号線で発生した。陛下の乗っていた車に衝突した大型タクシーには定員オーバーとなる6人が乗車していた。タクシー運転手のMil Saretさんの横にも人を無理矢理乗車させ、その状態でスピードを出し前方の車を追い越そうとしたのだ」と述べた。

同氏は「つまり今回の事故の原因は2つだ。1つはタクシーのスピード超過、2つ目は乗客の定員オーバーだ。結果的に運転手はタクシーのコントロールが利かなくなり衝突に至った。運転手の話によるとタクシーは前方の車を追い越す際時速100キロのスピードを出していたという。これはあくまでただの交通事故でしかない」と続けた。



ただ、フンシンペック党の党員はカンボジア内務省に対し今回の事故は与党によって仕組まれたものだったのではないかと疑いの目を向けている。陛下が事故に遭うのはここ数年で3回目だという。

Yan軍警察将官は「タクシー運転手は交通ルールを守らずに事故を起こしたとして勾留されている。現在、シアヌークビル州の病院で治療を受けている」と語った。

同氏によれば事故の原因究明のために目撃証言も多く集めたという。

同氏は目撃証言を踏まえた上で「来月に行われる総選挙前に与党が事故を装い野党党首を殺害しようとしたのではないかと世間で囁かれているようだが、根も葉もない噂にすぎない。国家警察はタクシー運転手の証言をもとに交通事故と断定している、これ以上の結論は受け付けない」と語った。

フンシンペック党のYim Savy代表は「我々は今のところ国家警察の結論に従うほかない。ただ、今後いかにして行動していくべきか党内で慎重に話し合う必要がある」と述べた。

同代表によるとまだ陛下に妻の死は伝えられていないという。20日、妻のOuk Phallaさんはプノンペンで火葬された。

出典:KhmerTimes

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