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カンボジア外務省は観光客らに対して、海外旅行代理店を通してeビザを申請しないように呼びかけた。最近、海外旅行代理店が申請料金を過剰請求する事件が発生しているという。
外務省法的領事部門ディレクターのTho Samnang氏は、先日、オーストラリア人観光客が正規価格が36ドル(約4000円)のeビザ申請に海外民間企業に対して300ドル(約3万3000円)を支払ってしまったと話した。
「4日、オーストラリア人観光客がeビザ申請に300ドルを支払ってしまうという事件が発生した。eビザを発行している外務省のウェブサイトは1つしかなく、料金は36ドル(約4000円)だ」と語った。
Samnang氏は「cambodiaimmigration.org」という旅行者に詐欺を働いているウェブサイトを利用しないように呼びかけている。外務省のオフィシャルウェブサイトは「evisa.gov.kh」だという。
「2016年、観光客にeビザ申請に90ドル(約1万円)を請求しているウェブサイトがあったが、実際にeビザを発行することはなく、ドキュメントを外務省に提出していた。その後、我々は当該ウェブサイトのIPアドレスを調査し、eビザを発行しないことを決定した。他のウェブサイトを代理店として利用すると申請料金が割高になるためだ。料金が高いと観光客は海外にあるカンボジア大使館でクレームを出し、今後カンボジアを訪れることがなくなってしまう」と語った。
「ビザ申請料金が高いと、観光客は我々の公式ウェブサイトに否定的なコメントを書き込むことになる」と続けた。
カンボジア政府は全ての偽のウェブサイトを凍結することは、IPアドレスが海外にあるため不可能だという。
Samnang氏は「詐欺を働くウェブサイトのIPアドレスはカンボジアではないため、凍結することができない」と語った。
インターネット上でカンボジアのeビザについて検索すると偽のウェブサイトが上位に表示されるため、閲覧者の中にはそれが公式サイトではないことや過剰料金を請求されていることに気づかない者もいるという。
また、偽のウェブサイトを運営する旅行代理店は公式ウェブサイトよりも簡単な支払い手順でビザの申請が可能だという。
Samnang氏は「先日、我々は中国の銀行と合意を交わし、アリペイ(Alipay)とウィーチャット(WeChat)による支払い方法を新たに導入したところだ」と語った。
外務省事務次官のOuch Borith氏は今回の件に関してコメントを控えているが、地元メディアに対して、外国人旅行者にビザ申請のために利用を促す偽ウェブサイトが増えていると話したという。
カンボジア旅行業協会(Cambodia Association of Travel Agents)のChhay Sivlin代表は、当局は民間企業のeビザ発行サービスを停止するべきだと話した。
「民間代理店がビザ申請サービスを行なっていたら、料金が割高になり観光客への印象が良くないだろう」と語った。
観光省統計部門ディレクターのKong Sophearak氏によると、eビザ申請をする外国人旅行者は依然として少ないという。
「カンボジアにはアライバルビザがあるため、eビザ申請をする観光客は依然として少ないと思う。ほとんどの観光客はアライバルビザのことを知っているため、eビザを申請しようとはしないのだ。このことは特に問題はないと私は考えている」と語った。
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