非公式経済の制度化、デジタル化を推進

非公式経済の制度化、デジタル化を推進
2025年06月09日(月)00時00分 公開
非公式経済の制度化、デジタル化を推進

<写真:Khmer Times>

 

カンボジア政府は、国内に広く存在する非公式経済の制度化を加速するため、デジタル技術の活用を主要戦略に位置づけた。

 

フン・マネット首相は6月3日、国会における報告の中で、2023〜2028年国家戦略の進捗状況を説明し、今後の課題および政策方針を示した。

 

政府はモバイル技術や電子決済の普及を通じて、小規模事業者や路上商人といった非公式労働者が市場や金融サービスにアクセスしやすくなる環境づくりを進めている。

 

すでに、デジタル登録プラットフォームの導入や登録者に対する税制優遇措置が進められており、あわせて職業訓練や資格取得による人材育成にも力を入れている。

 

しかしながら、地域ごとの登録率の格差や、社会保障制度に関する知識の不足といった課題が依然として残る。

 

このため政府は、移動登録ユニットの配置や地方公務員の研修強化、さらに住民への直接的な啓発を図る「1+1キャンペーン」などの施策によって、制度へのアクセス向上を図る方針である。

 

こうした政策に呼応する形で、民間企業の取り組みも進む。配車アプリ大手グラブは、非公式労働者の制度化支援に向けた活動を本格化させている。

 

6月5日には産業・科学・技術・イノベーション省のヘム・ヴァンディ大臣と、グラブ地域マネージャーのウィー・タン・イー氏が会談し、配車ドライバーや零細事業者に対する金融サービスへのアクセス支援、ならびにスキル向上を目的とした「グラブ・アカデミー」の展開について確認した。

 

今後は、サンプル配送や車両整備支援といった新サービスの導入でも連携を深める方針である。

 

政府と民間が連携することにより、カンボジアは非公式経済の制度化を通じた包括的かつ持続可能な経済成長の基盤構築を進めている。

 

 

 

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