2025年版の国際組織犯罪指数、カンボジアが上位20位入り

2025年版の国際組織犯罪指数、カンボジアが上位20位入り
2025年11月13日(本日)00時00分 公開
2025年版の国際組織犯罪指数、カンボジアが上位20位入り

<写真:khmertimeskh.com>

 

国際組織犯罪に関する評価指標「グローバル・オーガナイズド・クライム・インデックス2025年版」が公表され、カンボジアは世界で最も犯罪性が高い上位20カ国にランクされた。これに対し、カンボジア政府は強い反発を示している。

 

同インデックスは、国連加盟193カ国を対象に、麻薬取引や人身売買、サイバー犯罪、環境犯罪など多岐にわたる犯罪市場の規模と、各国政府による対応力を評価するものである。

 

カンボジアに関しては、特にオンライン詐欺、違法なオンライン賭博、マネーロンダリングなどの越境型サイバー犯罪の急拡大が問題視されている。

 

報告書は「インターネットの普及に伴い、マルウェアの感染や不正アクセスが増加しており、脆弱なサイバーインフラ、制度的な不備、ICTに対する市民の知識不足がリスクをさらに高めている」と指摘した。

 

これに対して、内務省のトゥッチ・ソッカ報道官は「いかなる国も犯罪と無縁ではなく、カンボジアより深刻な問題を抱える国も存在する」と反論した。

 

その上で「犯罪対策の強化により検挙件数が増加していることは、むしろ我が国の積極的な取り組みの成果である」と述べた。

 

報道官はさらに、アメリカを含む主要国との協力体制の下で、人身売買や資金洗浄対策を推進していると主張した。

 

犯罪抑止に向けた啓発活動にも力を入れているとし、11月4日にはスバイリエン州バヴェット市でオンライン詐欺の拠点を摘発し、650人以上を逮捕した事例を紹介した。

 

加えて、第七期政府の発足以降、過去2年間で1万5000人を超える外国人を国外退去させた実績にも言及した。

 

人権団体リカドのアム・サムアット事業部長も、政府の取り組みを一定程度評価しながらも「汚職の根絶、法執行機関の能力強化、国際協力の拡充は不可欠である」と指摘した。

 

また、犯罪に関する法整備や被害者保護、情報公開の徹底といった構造的改革の必要性を訴えた。

 

越境型のサイバー犯罪は、今や地域と国際社会双方の連携による対策が不可欠な段階に入っている。

 

カンボジアの今後の対応が、地域の安全保障にも大きな影響を及ぼすことは間違いない。

 

 

 

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