カンボジアで発症の可能性がある病気の一つがデング熱。デング熱の症状は「突然の高熱」「頭痛」「目の奥の痛み」「筋肉痛」「関節痛」「腹痛」「嘔吐」などが初期の特徴です。症状は一般的な風邪と似ているため、気が付かない方も多いかもしれません。今回はカンボジアでデング熱にかかった時に気を付けるべき点を紹介します。
そもそもデング熱ってどんな病気??
デング熱はウイルスを持っているネッタイシマカやヒトスジシマカ(ヤブ蚊)に刺されることで感染する病気です。潜伏期間が3〜5日あるため、刺された直後は感染しているかどうかは判断することができません。医者によるデング熱の診断は、発症後3~4日目に行う血液検査(白血球減少、血小板減少、免疫検査)のみ可能ですが、対症療法(病気の根源ではなく、病気によって発生している痛みなどを和らげる方法)以外の治療法はありません。
デング熱に感染してしまった場合、「突然の発熱」「関節痛」「頭痛(特に眼の奥の痛み)」「嘔気」「嘔吐」などの症状に5~7日間ほど見舞われます。また、発熱して数日後には麻疹(はしか)に似たような小さな紅斑が体に現れます。これは、皮下出血や歯肉出血が見られる事もあります。
通常は後遺症なく回復しますが、重症の場合には血小板が急激に減少する「デング出血熱」となり、肝腫大や胸水・腹水が見られるようになります。また、最悪の場合は輸血が必要になったり、死に至ることもあります。
デング熱が重症化するリスク因子としては、「妊婦」「乳幼児」「高齢者」「糖尿病」「腎不全」などが挙げられます。デング熱を媒介するネッタイシマカやヒトスジシマカ(ヤブ蚊)は、プノンペンやシェムリアップなどにも多く生息しています。
デング熱になってしまった時に気をつけること
デング熱の症状は「突然の高熱」「頭痛」「目の奥の痛み」「筋肉痛」「関節痛」「腹痛」「嘔吐」などが初期の特徴です。「風邪をひいてしまったのかな??」と思って、日本から持って来た市販の頭痛薬や風邪薬を飲んで様子をみるという方もおられるかもしれません。
しかし、日本で売られている解熱鎮痛薬には、デング熱の時に飲むと危険な成分が含まれている場合が多いのです。 デング熱の時には、血液中の血小板という、出血した時に血が止まるようにはたらく成分が減ってしまい、それによって血が止まりにくくなってしまいます。
解熱鎮痛剤としてよく日本で使用されているアスピリン、イブプロフェン、ロキソプロフェンなどは、出血の危険性をより高めてしまうので、飲んではいけないということです。唯一、アセトアミフェン(カンボジアではparacetamolという名前で販売されています)はデング熱の時にも解熱鎮痛薬として飲むことができる薬です。カンボジアの薬局では大抵すぐに手に入れることができます。
ちなみに、デング熱に治療薬や治療法は存在しません。そのため、デング熱にかかってしまった時は耐えるしかありません。発症すると、発熱と解熱を繰り返すため、倦怠感に襲われて食事をまともに取ることができなくなり、点滴で栄養補給が必要になります。少しでも自分の体調に違和感を感じた場合は、すぐに医者に行って検査をするようにしましょう。
デング熱にかかる前に気を付けるべきこと
①蚊にかまれないような服装をする
②虫除けスプレーは常にするようにする
③ホテルや滞在先に殺虫剤をまくようにする
④水回りが汚い場所には近付かない
まとめ
カンボジア滞在中にデング熱にいつかかるかは分かりません。もし熱が出てしまったら、薬局に自力で解熱薬を買いに行くのも困難になります。今のうちに常備薬としてデング熱の時にも服用して大丈夫な解熱薬を用意してみてはいかがでしょうか?
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