カンボジア-ラオスの国境が開門 貿易促進に期待かかる

カンボジア-ラオスの国境が開門 貿易促進に期待かかる
2017年01月09日 00時00分 公開
カンボジア-ラオスの国境が開門 貿易促進に期待かかる


ASEAN域内の貿易や観光活動を促進しようという狙いの下、カンボジア-ラオスの国境であるトラペン・クリル国際国境線が公式的に今日開門する。フン・セン首相とラオス人民共和国首相であるトーンルン・シースリット氏がセレモニーを主催すると、カンボジア外務省は報じた。この国境はカンボジアのストゥン・トレン州とラオスのチャンパーサック州を結んでいる。ラオスのルアンプラバーンという町のヴィエンチャンパ・ツアーの代表でもあるシースリット氏は昨日、国境開通は観光業を促進させるだけではなく両国間の貿易も活発化させるという旨のコメントを残した。「互いに行き来できるようになったのは大変よろしい。カンボジアとラオスにとって非常に大事だ。よりよい収益につながる。」と話した。

しかし同氏はインフラの未整備や高くつくビザ代を憂慮しており、どの国も改善が必要な分野であると付け加えている。2016年の選挙で当選したラオスの新しい首相であるシースリット氏による6月のカンボジアへの国賓訪問以降、6か月以上たってからの開門となる。以前から「カンボジアの北部で行われている商業活動は小規模なものだ。拡大させるだけの十分な余地がある」と、ラオスはカンボジアに対して当該地域における貿易増や投資増を促していた。

 2008年からラオスに対して投資をしてきたアクレダ銀行のCEOであるイン・チャニー氏は今回の国境開通を快く受け入れている。二国間を結ぶ国境の開通が投資や貿易をうながすのに大きな役割を果たすとし、「国境における良質な経済活動を促すと同時に観光産業も刺激することになるので、両国にとって喜ばしいニュースになる。カンボジア及びラオスの実業家らにとって更なる結びつきや投資拡大のチャンスを手にすることが容易になるだろう。」とコメントした。アクレダ銀行はすでにラオスの全国にかけて支店を拡大させており、昨年12月末の時点で未払いローンは1億2100万ドル、預金額は8660万ドルに上った。

アクレダ銀行はまた、1億5600万ドルの資産と3600万ドルの資本を有する。CEOのチャニー氏は「ラオスのほぼ全国を網羅しているので今年は拡大させる計画はない。」と述べた。また、アクレダ銀行は間もなくラオスで、エレクトロニックバンキングを運用するそうだ。「電子上のやり取りのおかげで、カンボジア-ラオス間の金融取引を促進することになり、両国の利用者が同じサービスを受けられる。」と述べている。ラオスからカンボジアへの訪問者は昨年の年初から数えて11カ月間に渡り冷え込んだ。訪問者の数は10%以上も落ち込み、2015年の同期が348,759人だったのに対し2016年は314,415人という結果に終わった。しかし、カンボジアへの国外訪問者数でラオスはまだ5位にランクインしていると観光省は報告している。

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