美人コンテストの衣装をめぐり非難殺到 カンボジア

美人コンテストの衣装をめぐり非難殺到 カンボジア
2022年08月29日 16時18分 公開
美人コンテストの衣装をめぐり非難殺到 カンボジア

<写真:Khmer Times>

 

Mohahang Productionsが主催するミス・グランド・カンボジアで、ストゥンレン州代表の参加者が露出度の高い服を着用して非難を集めている。

 

先週、ストゥンレン州当局はこのイベントを非難し、文化芸術省と情報省にイベント主催者に対する処分を要請した。

 

24日、ストゥントレン州代表として参加した女性が胸と股間の一部を露出するドレスを着用してランウェイに登場した。このドレスはストゥントレン州を代表するものとされ、その模様はライブストリーミングで配信されていた。

 

また、同州を代表するプレゼンテーションではアンコールワットを背景にトランプやサイコロを持った女性2人が、バンテアイミアンチェイ州のポイペトとスバイリエン州のバべットをギャンブルのホットスポットとして紹介しており、これに対しては「カンボジア文化の不適切な表現だ」として怒りと反発の声が寄せられている。

 

王立プノンペン大学でクメール文学を学ぶTorn Tikuyさん(20)は、舞台で性的なシーンを見せることはカンボジア女性を貶めることになると指摘した上で、「カンボジア女性の尊厳は服装や話し方、振る舞いなどにある。今回の場合はカンボジア女性の衣装の価値を失わせており、女性を軽んじている。」と非難した。

 

ストゥンレン州は26日に声明を発表し、同コンテストに参加したモデルらが許可を得ずに同州の名前を使用したことを非難するとともに、「このような不適切な服装はカンボジアの文化、特に女性の尊厳に悪い影響を与える。Mohahang Productionsのオーナーはイベントを変更し、公開謝罪をする必要がある」と述べている。

 

また、同州政府は文化芸術省と情報省に対し、カンボジア女性の美しい伝統文化を守るため、本件の見直しを行って対処するように強く求めるとしている。

 

文化芸術省のLong Bonna Sirivath報道官は、伝統的な文化衣装がカンボジア文化の価値を著しく損なう形で使用されていなければ同省の管轄外であると述べ、胸や性器の露出に関しては、制作主が責任を負って間違いを正すように国民が非難の声をあげることを求めた。

 

本件に関して、Mohahang ProductionsのディレクターであるIn Sophin氏からはコメントを得られていないが、同氏が25日に発表した声明の中で「事前に十分な検討、監督、専門家との協議を行わなかったため、デザインやパフォーマンスが文化的伝統や名誉、カンボジア人の尊厳に影響を与えた」として謝罪を行っている。

 

また、同声明では問題の再発防止のためにドレスをコンテストから削除し、倫理規定やガイドライン、関連当局の勧告を遵守することを約束するとしている。
 

 

 

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