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<写真:Khmer Times>
カンボジア人500人以上を対象とした市場調査が行われ、全体の71.35%がインフレを非常に懸念していることが明らかになった。
クメールタイムズ(電子版)が報じた。
マーケティングプラットフォーム「Standard Insights」が実施した同調査によると、カンボジアでは燃料価格の高騰とリエル安により、2017年からインフレ率が上昇傾向にある。
消費者物価指数(CPI)は2017年の1.9%から2019年には3%に上昇し、最も影響を受けた商品カテゴリである食品は、平均6%の上昇を記録した。
カンボジア国立銀行の報告では、同国のインフレ率は2022年6月に過去10年間で最高値となる7.9%に達したが、翌月以降は下落が続き、9月には4.4%まで下降している。
「Standard Insights」による同調査では、インフレによる懸念が高まる中、回答者の43.64%が食料品やその他の日用品への支出を減らし、32.07%が住居への支出を減らす予定であると回答した。
また、多くの人がインフレに対応するため、効果的かつ経済的な解決策として持続可能性に目を向け始めており、これには照明や電子機器の電源を切ることによるエネルギーの節約も含まれているという。
同調査では56.26%が持続可能性を促進するために食品ロスを避けると回答し、32.83%が自家用車やバイクよりも徒歩や自転車、公共交通機関を利用すると回答、32.64%が地元の商品を購入するといった行動をしていることも明らかになった。
カンボジア国内ではインフレ率の上昇に伴って住宅や医療、交通サービスといった、あらゆる分野で物価が上昇している。
また、同国では経済状況の悪化により貧富の差が拡大し、所得格差が地域平均よりも大きくなっている。その結果、貧しい家庭ほど食料や医療品などの必需品に使える予算が少なくなり、生活費上昇の影響を強く受ける状況である。
カンボジア政府は減税や最低賃金の引き上げなどを通じ、経済的圧迫を軽減するための措置を講じているが、拡大するインフレ問題に対応するためには、今以上の取り組みが必要である。
カンボジアではリエルが主要通貨であるが、調査対象者の56.17%がドルも頻繁に使用しており、同社はドルへの過剰な依存によってリエルが信頼できる価値尺度として機能しなくなり、すでに高いインフレ率を指数関数的に悪化させていると指摘する。
また、カンボジアの食料品価格は、観光客による需要増加や水資源の不適切な管理、気候変動による農業生産の制約といった様々な要因が重なり、ここ数年間で上昇の一途をたどっている。
国内の燃料価格高騰もインフレの大きな要因となっており、大半の商品やサービスの提供が輸送費に依存しているため、燃料価格の上昇に伴ってコストが上昇した。
石油・ガス価格の上昇は、世界的な需要増加と地政学的緊張による人為的な供給制約など、世界的なトレンドが大きな要因となっている。
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