おすすめのプロモーション
<写真:The Phnom Penh Post>
カンボジア中国商会カンボジア支部のVichet Lor副会長によると、ASEAN地域における海外直接投資(FDI)誘致の競争が激化する中で、カンボジアのFDI誘致に向けた戦略が順調に前進している。
同副会長は地元メディアに対して「同国の政治的安定性と自由で開かれた貿易政策が外国人投資家にとってカンボジアを理想的な投資先としている」と述べ、同国のFDI誘致が成功している中核的な理由は、法令で制限されている事業を除き、外国人の100%出資が認められていることであると指摘した。
同副会長によると、FDIという形で巨額の投資を受けた建設・不動産セクターが成功例であり、アーバンビレッジやファクトリープノンペンのようなプロジェクトが、同国で投資家がチャンスを模索するための模範となっている。
同国は35歳以下の人口が65%を占める若い国であり、中産階級が増え続けていることも大きな特徴である。
また、同国はASEAN諸国やアジアの中でもトップクラスの経済成長を遂げている国であり、世界銀行や国際通貨基金、アジア開発銀行といった主要な国際金融機関も同国の経済的信用の高まりを称賛しているという。
同副会長によると、同国がASEAN地域の優れた投資ハブとして大きな地位を確立していることを示している。
海外直接投資(FDI)の誘致は、外務国際協力省が現在実施している「経済外交戦略(2021-2023)」の最優先事項の1つである。
同省によると、同戦略の狙いは同国の投資家に提供される投資の可能性や機会、インセンティブに関する国際的な認識の促進であり、同戦略はブランディングと経済情報、ビジネスコミュニティ・エンゲージメント、経済アジェンダの実施の4つの柱で構成されている。
同戦略におけるブランディングとは、同国のポジティブなイメージの促進・伝播に向けて展開されている包括的なパブリックコミュニケーション戦略のことであり、同国の競争力強化に向けた重要な要素として商業広告や情報共有、同国への没入型旅行などがある。
経済情報計画では政府関係者が十分な情報に基づいた意思決定を行い、同国の競争力強化に向けた経済・ビジネスデータの収集が極めて重要になり、ビジネスコミュニティ・エンゲージメントでは政府と民間企業の関係を常に発展させることを目指し、経済アジェンダの実施では外交政策の中で同国の経済的利益促進を目的としている。
経済財政省のVongsey Vissoth国務長官によると、FDIの文脈は包括的に変化しており、地政学的・地理経済的状況の変化でより複雑になっているため、同国は二国間および多国間の自由貿易協定を締結しているが、FDI誘致に向けた競争のシナリオを準備する必要がある。
同国の発展と経済付加価値の向上、国民の生活水準向上に重要であるFDIを最大限に誘致するため、同国は積極的に具体的な目標と行動計画の設定を行うべきであるという。
同国における2022年のFDI認可額は前年の43億5000万ドル(約5998億円)から7.5%増となる46億8000万ドル(約6453億円)であった。
主な外国人投資家は日本、ケイマン諸島、タイ、シンガポール企業であり、主な投資分野は農業・農産業と製造業、観光業、インフラなどである。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。