無名の地アトール、観光地として台頭

無名の地アトール、観光地として台頭
2024年05月24日(金)00時00分 公開
無名の地アトール、観光地として台頭

<写真:Khmer Times>

 

無名の場所であったアトール(別名ストゥン・スレン2ダム)が、カンボジア北部の人気観光地として浮上している。この変貌は、政府による灌漑システムの構築への投資に起因しているという。

 

アトールは今や地元住民や国際的な観光客を引き寄せる場所となっている。

 

アトールに加えて、オッドーミアンチェイ州には他にも観光客を引きつける場所が多く存在する。例えば、サムロン市中心部の広大な湖や、アンロンヴェン地区にある最後のクメール・ルージュの拠点などがある。

 

アトールは全長2800mに及ぶ2017年3月に完成したダムで、約2億5900万㎥の貯水能力を誇る。この広大な貯水池は、オッドーミアンチェイ州、シェムリアップ州、バンテアイミエンチェイ州で2万5000ha以上の土地の灌漑を可能にし、観光客を引き寄せる魅力的な場所となっている。

 

アトールの魅力はその自然美にある。貯水池の深い水には多くの地元の魚が生息しており、地元住民や観光客が泳いで爽やかな雰囲気を楽しむことが可能である。特にプチュムベンなどの重要な祭りの時期には、アトールはカンボジア人にとってお気に入りの水泳スポットとなっている。

 

しかし、アトールはまだ外国人観光客にはあまり知られていない。しかし、道路68号線を接続する道路の舗装などのインフラ整備が進む中、アトールはより多くの観光客にアクセスが容易となり、その自然の魅力と相まって、今後数年間で観光がさらに活発になると期待されている。

 

同州の副知事であるディー・ラド氏によると、道路の改善がアトールへの観光客を増加させる。より多くの観光客が訪れ、地元住民の生活が向上することが期待されている。

 

道路68号線の交差点からアトール貯水池へ向かう途中には、魅力的な光景が広がる。道路の両側には広がる農場があり、それぞれの区画はキャッサバの栽培に向けて耕作され、整えられている。キャッサバの栽培は単なる作物以上のものであり、地元農民の生活の基盤である。

 

雨季にはアトール貯水池は水で満たされ、見事な変貌を遂げる。貯水池が満水になる光景が非常に魅力的である。また、雨季には漁師たちが貯水池の岸辺で漁を行う光景も見られる。アトール貯水池はその自然の美しさと魅力で訪れる者を魅了し、忘れられない体験を提供する。

 

アトールの無名からの台頭は、インフラ開発の変革力を証明しており、多くの観光客がアトールの美しさと静けさを発見するにつれ、このかつて隠れていた宝石は、カンボジアの観光地図上でさらに輝きを増すであろう。

 

 

 

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