タイ国民の過半数、カンボジアとの関係断絶を望む

タイ国民の過半数、カンボジアとの関係断絶を望む
2025年08月26日(火)00時00分 公開
タイ国民の過半数、カンボジアとの関係断絶を望む

<写真:khmertimeskh.com>

 

2025年8月18日から19日にかけてタイ国立開発行政研究所(Nida Poll)が実施した全国世論調査によれば、タイ国民の過半数がカンボジアとの関係を「悪い隣人」と見なし、外交関係の断絶を望む傾向が明らかとなった。

 

調査は全国の18歳以上の1310人を対象に行われ、国境を巡る情勢や隣国への印象についての意識が問われた。

 

まず、現在のタイ・カンボジア関係についての問いに対しては、「全く正常ではなく、懸念している」が44.96%、「現在は正常であるが、なお懸念がある」が29.16%、「依然かなり異常な状況」が23.74%と続き、「現在は正常で、懸念なし」と回答した者はわずか2.14%にとどまった。

 

これらを合わせると、およそ98%の回答者が国境情勢に強い懸念を抱いていることになる。

 

また、カンボジアに対する印象については「友達になるべきでない悪い隣人」が最も多く54.12%を占め、「信頼はできないが関係は維持できる隣人」が29.39%、「敵」と見なす者が14.20%にのぼった。

 

一方で「引き続き友好的な隣人」との回答は1.91%にとどまり、無回答が0.38%であった。

 

今回の調査結果は、2025年5月末以降に激化した両国間の国境紛争および軍事衝突の影響を強く反映したものである。

 

7月下旬に一応の停戦合意がなされたものの、国境地帯における軍事的緊張は依然として解消されておらず、タイ国民のカンボジアに対する不信感は根強いままである。

 

「悪い隣人」との見方が過半数を占めた今回の結果は、今後のタイ外交政策、とりわけカンボジアとの二国間関係の方向性に大きな影響を及ぼす可能性が高く、政府による冷静かつ戦略的な対応が求められている。

 

 

 

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